第147話 忘却の王墓
「『破邪の聖印』はサンサンプトンから東に行ったジャングルの奥地にある『忘却の王墓』ってダンジョンの最奥に祀ってある。そこから、お前たちが『破邪の聖印』を持ち帰ったらオレが中央国家へ行って呪いに苦しむ者たちを救ってやろう。」
そう、南の国の聖女は言った。
なので、俺たちは忘却の王墓へ向かっている。
ただ、俺には気になることが2つある。
1つは南の国の聖女が話したあとに教皇が呟いた言葉。
「あそこにはアレがっ!聖女たんは中央へ行く気がない!?」
アレってなんだ?行く気がないってのはどういうことだ?
2つ目はこの旅は俺とナニアとミミだけではない。シスターマリサが同行している。
しかも、出がけに南の国の聖女から何か小さい壷の様なものをを渡されていた。
シスターマリサが同行する理由と壷の意味が何なのか知りたいが、マリサに聞いても笑顔でスルーされる。
そんなこんなで俺たち4人は『忘却の王墓』へ向かっている。
『忘却の王墓』はサンサンプトンの東にある。
サンサンプトンの東といえばジャングルが延々と広がっている。
湿気も多いし草花樹木が鬱蒼と覆い茂っていて結構移動が大変だ。
なのに、そこに順応しているモンスターがわんさかいるからケッコー大変だ。
そして今もまたジャングルタイガーが群れで襲ってきた!
もう6度目だ!!
ジャングルタイガーはここの土地特有のモンスターでジャングルに順応しており、その姿は迷彩柄で3メートル近い大型の虎だ。
しかも統制がとれており5~6匹ほどで波状攻撃をかけてくる。
それに面倒なのが2~3匹倒すとスッっと逃げて行く。
で、少し経つとまた5~6匹に増えて襲撃をしてくる。
非常に面倒だ。
「あ~コイツ等まぢメンドい!すぐ逃げるしクソが!!」
「確かにな。マリサさん大丈夫ですか?」
「はい~♪大丈夫ですよ~♪皆さんお強いんですね~♪あっ怪我したら言ってくださいね~回復しますよ~♪」
「マリサさん回復魔法も使えるんですか?」
「はい~私これでも上級シスターなので♪そこそこの回復や結界くらいなら張れますよ~♪」
「え!?上級なの?上級って凄いんじゃ?ってか、結界張れるんですか!だったら一瞬でいいので張ってくれませんか?」
「いいですよ~♪」
「じゃあ俺が合図出したらお願いしますね!みんな固まって!ギリギリまでジャングルタイガーを引きつけるんだ!!」
6匹のジャングルタイガーが統制の取れた動きで俺たち4人を囲み、次の瞬間同時に攻撃してきた!!
噛みつかれる!!
その瞬間に俺はマリサさんに合図を出した!!
「今です!!」
「は~い♪拒絶せよ!『ディディカル』!!」
ジャングルタイガーの牙や爪が俺たちにあたる瞬間に結界が張られ一瞬だが、6匹すべてが結界に張り付く形になった!
「今だミミ!!」
ミミは形状を変化させ地上から剣山のように針を6本出し6匹を串刺しにした!
「いくぞナニア!!」
「うん♪」
そして俺たちは連携して遂にジャングルタイガーを倒した。
「みんなお疲れ様!マリサさんもありがとう助かりました!」
「いえいえ♪皆さんお強いですね~♪あっ『忘却の王墓』が見えましたよ♪」
「「おぉ~!デッケー!」」
『ピィ!母タマ!何カイル!!』
『忘却の王墓』の前にうずくまる何か、そしてそれに集中攻撃をするモンスターの集団が見えた!?
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