第133話 宝剣 龍之顎とクリムゾン

「父タマドウゾ!ソレハ『宝剣 龍之顎リュウノアギト』ッテ言ウ名前ヲツケタヨ。因ミニ母タマノ爪ハネ『クリムゾン』ッテ名前ヲツケタヨ♪」


そう言ってミミから渡された2振りの短剣は眩いばかりの輝きを放っていた。


「コレも何でも切れるのかミミ?」


「ウン♪何デモ斬レルヨ♪アッソウダッ!コノ短剣ト爪ノ説明ヲスルネ!!」


「「「説明?斬れる以上に何かあるの?」」」


「ウン。マズハ『クリムゾン』ダケド爪ノ中ニハ、ミミガ仕込ンダ属性ガ付与サレテイルヨ!青ハ『水』、赤ハ『火』、黒ハ『闇』、緑ハ『風』、紫ハ『毒』ダヨ!母タマガ魔力ヲ練ル時ニ爪先ニ集メタ魔力ヲ任意ノ属性ニ変換出来ルヨ!デモ使用回数ガアルカラ注意シテネ!デモ無クナッタラ、ミミガ補充スルヨ!」


「「どえぇぇぇ!!それってどえらい効果じゃないか!!」


「わっ!本トだぁ~マジスッゲーんですケドwww魔力集めて念じるとマーブルカラーだったのが、一色になる!」


因みに今、ネイルは紫色だ!つまり『毒』。


「「なっナニアさん?なんで毒出してるのかなぁ~危ないからやめようね?ねっ?」」


「えぇ~だって紫可愛くネ?レイっちもそう思うっしょ!!」


「うっうん?そうだね。でも危ないからやめよ?」


「ちぇっ!しょうがないな~。」


ナニアのネイルの色が元のマーブルカラーに戻った。良かったぁ。


俺とザルドルが『ほっ』としたところで、ミミが説明を続けた。


「後ネ母タマノ爪ニハモウ1ツ効果ガアルヨ!魔力ヲ拳全体ニ籠メルト爪ガ変形スルヨ」


「ほわわわぁぁぁ~本トだ!ミミっち爪がグローブみたいになった♪ヤッベー♪♪」


「次ハ父タマの『宝剣 龍之顎』ニツイテ説明スルネ!コノ短剣ハ母タマの『クリムゾン』トハ違ッテ、アラカジメ属性ハ付与シテナインダ。」


「ってことは、ただ単純によく斬れる短剣ってことか?」


「ウ~ウン。ソコハ違ウンダ。コノ短剣ニハ魔法ヲ吸収シテ使ウコトガ出来ルンダ!」


「ん?魔法を吸収?つまり、魔法剣みたいなもんか?それなら今までの剣でもできたぞ?」


「ウン。魔法剣ッテイウ意味デハアッテルヨ。タダ同ジ魔法剣デ言ッテモ魔法ノ伝導率ガ全然違ウカラ威力モ違ウヨ。ソレニネ『吸収』ッテ言ウノハ、ソウイウ意味ジャナインダ。」


「意味が違う?どういうことだミミ?」


「ウン。『吸収』ッテ言ウノハ、味方ヤ敵ガ放ッタ魔法ヲ『吸収』シテ魔法剣ニスルコトダヨ!」


「なっ!相手の魔法を吸収だ!そんな馬鹿げたことが出来る訳が!!!」


「ザルっち!今『馬鹿げた』って言ったか?あ?」


「おいおいナニア!爪やめろ爪!紫になってる!やめてくれ!ザルドルがビビってる!!」


「えぇ~だってザルっちが、ミミっちの創った剣馬鹿にすっからぁ~!」


「「馬鹿になんてしてない全然!!そんな凄いことができるのかなって思っただけだよ!!」」


「むぅ~2人そろってぇ~!ならいいよ。」


「ふぅ~良かった。というか、本当にそんなことが可能なのかミミ?」


「ウン!出来ルヨ!タダ、アンマリ強スギル魔法ダト『吸収』ハ出来ナイケド。」


「そうなのか?」


「ウン。『アストラリウム鉱石』ガチョットシカナカッタカラ・・・『人工アストラリウム』ダト、ヤッパリ限界ガアルノ。デモ、アノ骨野郎ガ使ッテタ魔法クライナラ『吸収』出来ルカラ安心シテネ!」


とんでもない化け物みたいな装備をもらったみたいだ俺たち・・・

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