第125話 オアシスの街 ロコロッコ

砂海のオアシス【ロコロッコ】

このロコロッコは砂海の中での唯一のセーフティーポイントだ。

オアシスの水は綺麗で冷たくて美味い。

きっと砂海の旅でカラカラになった喉を癒してくれるだろう。

モンスターもいないので泳ぐのも格別だ!!

まさに灼熱の砂海において唯一の楽園パラダイスだ!


また、このオアシスでは世にも珍しいが見ることが出来る。

水柱は不定期に立ち昇るものなので見れるか見れないかは運次第だが、オアシスに突如として立ち昇るまで達するは圧巻の一言に尽きる。

敢えてここには書かないが水柱を見た後、多分あなたの頭の中に別名が浮かぶだろう。


グルメでは、ロコロッコ名物の『砂海鮫の塩釜焼』は絶品♪

併せて食べたいのが、『砂海鮫のヒレ』滋養強壮に富んでおり、灼熱の砂海を横断するにはうってつけの食料だ!

砂海を横断しないで、夜使えば朝まで元気100倍だ!!

こんな素晴らしい体験ができるロコロッコは一生に一度は行ってみたい場所だ。


~にゃるぶウォーカー 特別版 砂海のオアシス ロコロッコ編より抜粋~



ゴゴゴゴゴッゴゴゴゴゴゴッ!!!


「うわっ!地震だ!!」

「旅の旦那!アンタ運がいいねぇ~!」

「どういうことだ店主?地震の何が運がいいものか!地震なんぞは不吉の前兆じゃないか!」

「おいおい。怒らないでくれよ旦那!こりゃ地震じゃないんだ!こりゃ水柱が立つ前兆なのさ!うちらこの街に住む者はこれが水柱の前兆だってわかってんだ!だからよ、騙されたと思ってオアシスに行ってみな!!」

「ぬ?そうなのか!あのガイドブックにも書いてあったか!かたじけない!さすれば行ってみるとしよう!!」

「水柱が無事に見れたら戻ってきてウチの商品買ってくれよな~旦那!!」



~オアシス~


「っと!間に合ったかな?おや?あれが水柱なのかな?なんか水面がこんもりしてるようだ。」

「おうともよ!旅の方!あれが水柱になるんだ。あのこんもりしてるところに今、水が集まってるんだ!そんで限界いっぱいになったら『ドカン!』と一気にお空まで水柱が立つってスンポーよ!!楽しんでいってくれ!おぉ!そろそろだぞ!!」


そう地元民が告げるや否や、水面でこんもり膨らんでいた水がフルフルと震え出した!


ゴゴゴゴゴッゴゴゴゴゴゴゴゴッゴゴゴッ!!!!


また、地震のような地鳴りがしたと思った次の瞬間訪れたのは静寂だった。


シーンとした静寂が訪れ水柱を初めて見る旅人たちは一様に頭に「????」を浮かべキョロキョロと辺りを見渡した。

この後どうなるか知っている地元民たちは、その様子を見てニヤニヤしていた。


そして、その直後に爆音を轟かせ水柱が空へ立ち昇った!!


ドゴンッ!!ドゴンッ!!!ドカーッン!!ボンボンボボボボボッボーン!!!


「「「「うわぁ~!!」」」」

あまりの大爆発に慌てて身をかがめる旅人たち。

ケタケタと笑う地元民たち。


「ふははははっ!びっくりしたろう?大丈夫だよ!これが水柱なんだ!さぁ見てくれ旅の方たちよ!!」

恐る恐る顔をあげる旅人たちはその後、驚嘆の声を漏らす。

「わぁ~スゲー!!こんな上まで昇るんだ水柱!!こんなの見たことない!!なんて綺麗なんだ!!」

「スゲーだろ!水柱。俺たち地元の人間は別名でって言うんだ!極東の国の花火ってのに似てるんだとよ!!」


ドーン!ドーン!ザパーン!ザパーン!!


本日の水柱は高さ60メートルくらいまであがり、最高到達点で弾け花を咲かせている様だった。

そうやって何本もの水の花がロコロッコに咲き誇った。


そんな素敵な水花火を眺めていた旅人が叫んだ!

「オイ!あれは何だ!!!」

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