腹いっぱい食べたら最強

第１２４話 rejection

「主ってのは何なんだ？」

そんなことを俺が呟いた時、神殿が揺れた！！

ゴゴゴッゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ！！！！

『オマエタチニハマダハヤイ』

「なっ！なんだ！？」

「なんかヤッベー雰囲気ビンビンな感じ！！」

『マズイ！スベテヲクラウモノガ来ル！今スグソノ場カラ離レテ！』

俺とナニアはミミの叫びを聞いて咄嗟に今立っている場所から離脱した！

すると次の瞬間にその場所がグシャっと空間ごとひしゃげるのが見えた！！

「なんだって～の！！ヤバくない！！」

「これはヘルスカラーやミミがやられたやつか！！」

『来ル』

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ！！

大きい地響きが鳴り地面が揺れ、そして割れた！！

ドゴン！バリバリッ！！ドドドドッガーン！！

割れた地面より体長１０メートルありそうなワームが溢れ出てきた！！

『アレハコノ空間ノ主、スベテヲクラウモノノ分身体デス！排除サレル！逃ゲテ！！』

しかし、そんなミミの叫びもむなしく俺たちは数十匹におよぶであろうスベテヲクラウモノの分身体に囲まれていた！！

キシャァァァァァァ！！！と叫び声をあげる分身体の中からひと際大きなワームが飛び出してきた。

『ヘルスカラーヲウチヤブッタ、オマエタチデアレバ、スベテヲシルケンリハアルガ、オマエタチニハマダハヤイ。コノサキヘハイカセナイ。』

何やら意味深なことを呟いたと思った瞬間に俺たちのもとに数十匹のワームが殺到した！

数匹は倒すことが出来たが、数が多い！

しかも、気が付けばワームがドンドン増えていく！

ナニアとミミと背中を合わせながら３人で対処していくが、ジリ貧だ。

ドンドン追い込まれていく！

いよいよ完全に包囲されて玉砕を覚悟した時だった！

俺たち３人は頭上から突如として降って湧いた見えない力によって地面に押さえつけられた！！

「「『ググゥゥッゥ！動けないっ！！』」」

顔をあげることすら出来ない状況の中で何とか、顔をあげた時、俺は絶望した！

先ほどまで俺たちを取り巻いていた数十匹のワームが一つにまとまり長大なワームへと変化し、そして大口を開け俺たちへ向かってきたからだ！

万事休す！これまでか！と思った瞬間俺たち３人は長大なワームに喰われた！というか飲み込まれた！！

物凄い吸引力で、さっきまで抑え込まれていたのが噓のようにワームの口の中へ吸い込まれた！

吸い込みの勢いは凄まじく３人で体中をワームの体内に打ち付けられながら、傷つけられ、意識が朦朧としながらナニアがミミを抱き、そのナニアを俺が抱きしめる形になりながら尚も吸い込まれていくのがわかった。

しばらくして液体の中に急に入った！

どうやらワームの胃の中に入ったのであろう胃酸の海に入ったのであろう。

「ここで溶かされて死ぬんだ。」

そう思ったのも束の間、その後も胃酸の海の中を凄まじい速度で吸い込まれて進んでいき、遂には胃酸の海から物凄い勢いで中空へ弾き飛ばされた！何故か急に強い光にさらされた気がした。

そこで俺は意識を失った。