第123話 ヘルスカラーの誕生とミミ
「この部屋の奥に隠し扉があるはずだ。そこで全てがわかるはずだ!そうすれば死んでいった仲間たちにも国王にも顔向けできる!ついにだ!ついにだ!!」
そう興奮しながら学者は独り言をブツブツと言いながら、迫りくるモンスターを得意の魔法で瞬殺し神殿の深部へ進んでいた。
そして、その時は唐突に訪れた。
神殿の核心に迫る後1歩というところで声が聞こえたのだ。
『ココカラサキヘハイカセナイ』
何かの聞き間違えか?そう学者が思った、その瞬間が学者の最期であった。
次の瞬間学者は途轍もない圧力に潰され一瞬のうちに死んだ。
最早、誰もいない神殿にナニカの声が轟いた。
『オマエハココヲマモルモノニナレ。ナニモノモコノサキニイカセルナ。』
その声が轟いた後に学者であった血だまりに魔法陣が浮かび上がり、そこへこの神殿で死んでいった人間や学者たちの脳と怨念が吸い寄せられていった。
そして、そこにはヘルスカラーが立っていた。
「我が主の命により我はこの神殿に何人たりとも入れさせぬ。」
それからヘルスカラーは神殿を徘徊し始め、神殿の入口に神殿の石材とモンスターや学者の屍から『守護者』と『ガーゴイル』を創り出した。
「お前たちはココで神殿への侵入者を抹殺しろ命令ダ」
神殿の中を徘徊するヘルスカラーが次に見つけたのがミミだった。
「ヌ?そこにおるのはまさか古代種のスライムか!くははは!これは使えますぞ主様!こやつを我が頭脳の髄を結集させた『狂乱の首輪』を嵌めればワレの命令に永遠に従う最強の奴隷の出来上がりです。主様の憂いもコヤツがいれば解決しますぞ。ただ、コヤツに『狂乱の首輪』を嵌めるのはワレには無理があります。なので主様のお力をお貸しください!!」
すると学者が命を絶った時と同様にミミックスライムが感知する間もない速度でミミックスライムは何かに圧縮され、潰れた。
そして、ミミックスライムが再生している間にヘルスカラーがミミックスライムに『狂乱の首輪』取りつけ隷属させたのであった。
「ミミックスライムよワレの手足となり主様をお守りするノダ!」
『ピィ!!』
そうして、そこから十数年の歳月が立ち今に至る。
とミミは俺たちに教えてくれた。
「主ってのは何なんだ?」
そんなことを俺が呟いた時、神殿が揺れた!!
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