第103話 砂海
王都を出て2週間。
俺たちはひたすらに街道を猛スピードで南下した。
これもひとえにエヴァンさん達のシゴキの賜物なんだろう。
その間、夜になるとナニアさんに幾度となく襲われた。
付き合いたてのカップルが所かまわず盛る様にナニアさんも俺がナニアを受け入れたことで理性を欲望が征服したのか、アマゾネスの特性をいかんなく発揮し襲ってきた。
宿であったり野営地であったり、所かまわず襲ってくるので、俺の「アーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッ!!!!!」っという叫びが木霊し、宿では「ゆうべはお楽しみでしたねwww」とテンプレを言われ、酒場では指をさされ笑われ、野外ではモンスターたちが襲撃が来たのかと勘違いし逃げて行ったりと様々な影響を与えながらの南下であった。
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そして、ついに俺たちは南の国への道中、最大の難所である砂海に着いた。
俺はナメてましたよ。ええ。砂海って言ったって、ただの広大な砂漠だろ?ちょっと今までより歩くのが大変なだけだろって思ってましたよ。ええ。
俺がバカでした!ごめんなさい!!
「砂海ヤベーー!!砂漠なのに本当に海みたいじゃん!よせては返す波がある!うわっ!ヤベー!!」って言っておもむろに砂海に入ろうとしたらナニアに頭はたかれた!
「レイっち!何してんの!!砂海に生身で入ったら溺れて死ぬよ!!船がないとダメなんだから!!」
「いってぇ!え!?そうなの?溺れるの?え?でも俺泳げるよ??」
「レイっち~本当に何もシラネって感じなんだねぇ~だから王っちは、あーしと一緒に行けって言ったのネ~王っちにしてはナイスな判断じゃん!」
「え?どういうこと?」
「あんね、砂海ってのは激ヤバな流砂ってヤツなんよ~!底なし沼みたいな~底なし砂漠ってゆ~か~底なし流砂?ってヤツみたいで、落ちると自力ではまず帰ってこれないっていうか、ドン×2砂にハマるってか、埋まるって感じで気が付いた時は超圧縮された砂に押しつぶされて死んじゃう的な?感じ?」
「え!マジで!それってヤバくないの?え?ここまで来てどうすんの?南の国行けなくない?」
「ブッブー♪大丈夫!安心して~船があれば余裕だからこんなとこ!あーし達が乗ってきた船がアッチにあっから、それ乗れば余裕でこんなトコ越えられっから♪」
「え?船があるの?マジで海じゃん!!」
「だ~か~ら~!あーしも王っちも砂海って言ったっしょ!!レイっちもぉ~!!」
「え、あ、うん。なんかゴメンなさい。」
「え?い~よ!気にしてないし!あっ!ほらあったよ船!!」
そこには海に浮かべても問題なさそうな大型の船が砂海に浮いていた。
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