第94話 マイホーム内覧
「あとはな褒美とは別だがお主たちに話がある・・・」
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「レイっち!レイっちってばぁ~!!着いたよ?」
「ん?あぁ!そっかついたか・・・」
「もぉ~さっきからレイっちチョー変なんですけどぉ~!マヂ大丈夫?変なもん食べた?お腹痛いの??」
ナン=ダッカーノ王の話は今の俺には衝撃が強すぎたみたいだ・・・
「ごめん。ナニア大丈夫。着いたね屋敷に。」
ここは王城から少し離れた王都の郊外。
郊外というだけあって周りには何もない。
それだけに屋敷が広い!
外観だけ見てもどんだけデカいだと思う。
なにやらこの屋敷は大昔に随分と変わり者な魔術師が住んでいた屋敷だそうで、色々屋敷には仕掛けがあるんだそうだ。
それでは内覧いってみよう!!
「ほぇぇ~この家チョー綺麗なんですけど!」
『なんてことでしょう!築300年は経っているというのに、まるで新品かのような佇まい!これは魔術師が生前にかけた保存の魔法が効いているからです。』
「本当だなスゴい綺麗だな。あっちは庭か?」
「うわぁぁぁチョーお花いっぱいで綺麗なんですケド!!」
『なんてことでしょう!庭には常に色とりどりの花が咲いています!隣の菜園には季節の野菜がなっています!これも花畑を創る魔法、菜園を豊かにする魔法がかけられているからです!』
「じゃあ今度は中に入ろうか!」
ギィィィッ
「フォォォッ!レイっち!自動でドアが開いたよっ!ドアがっ!!ヤベー!!」
嘘だろ!この世界に自動ドアなんてもんが存在するのか?
おそるそる見てみる。
「あれ?誰かいる?」
「コラッ!もっと自然にドアを開けなさいと言っているでしょうが!」
「ヒイィィ!すみません!オシミーヌ様!」
「あっ!フェリスぢゃん!なんだフェリスがドア開けてくれただけなんだwwwマヂウケるんだケドwww」
『なんということでしょう!自動ドアかと思ったらメイド長と我が家のメイドになったフェリスぢゃあり~りませんかっ!!魔法なんてありません人力です!』
「あっ!ありがとうねフェリス。オシミーヌさんも有難うございます。」
「いえいえシモヤ男爵様。私がメイドのイロハをこの娘に叩きこみますのでご安心を!」
「ヒィィィ!!」
フェリスがこの短時間で怯えきっている!
「よ、よ、よろしく?お願いします。ど、どうかお手柔らかにね?」
「はい。シモヤ男爵様。フェリス!!かしこまりましたご主人様!のお返事は!!」
「ひぃぃぃ!かちこまりまじた、ごじゅじんざま!!」
泣いてんじゃん。こわいよ。
「マヂウケる~wwwフェリス大丈夫ぅ?」
「マヂウケる~wwwじゃありませんナニア奥様!!あなたもシモヤ男爵様の奥方様ならばしっかりなさい!!」
「え?奥様?あーしレイっちの奥様になったの?マヂで!!」
「え?え?聞いてなっ・・・」
ナニアに熱いキスをされてしまった。
「コラッ!ナニアさん!!あなた他人の前で何してるの!!ちゃんと奥方様の自覚を持ちなさいと言ったでしょうが!!」
ベシッ!とナニアの足にオシミーヌさんからのツッコミが入る。
「いったぁ~い!マヂ痛いんですケド!!」
その後も涙目のナニアに容赦なく指導をしていくオシミーヌさん。
「旦那様も旦那様です!しっかりと奥様のことを教育なさいっ!!」
「す、す、すみません!」
ヤバい彼女がこの屋敷で最強かもしれない(汗)
こうしてドタバタな内覧会が終わった。
そして、このひと騒動のお陰もあって俺の悩みに関しても冷静に考えることができた。
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