第91話 エヴァンVSアマゾネス軍団

ナニアに濃密なキスをされ蕩けつつも何とかその状況を脱出し、俺たちは城に帰還した。


それからは後処理も含めて怒涛の展開だった。


まず、強欲女帝ジュエル=ヨコセッシたち一味についてであるが、城に連行した後も悪態をつき、牢屋番をボコボコにし牢獄からの脱出を企てた。


しかし、それは未遂に終わった。


いち早く五芒星騎士のカームさんが気が付き、脱獄を阻止。


いよいよカームVSジュエル=ヨコセッシ一味となるところで、エヴァンさん登場。


そこでエヴァンさんから提案がなされる。


「血気盛んだねぇ~そんなに外に出たいなら出してあげてもいいよ?但し条件がある。」


「条件だと?何だ言ってみろ!まぁ気にくわなければお前たちを皆殺しして出ていくがな。」


「ん~面白いことを言うね。じゃあ条件もそれにしよう!我々の訓練場で模擬戦をしよう。相手は君のお望みの僕だ!僕に勝てれば晴れて無罪放免だ!それに僕は武器は使わない。君たちは好きな武器を使用していいよ!もちろん殺せるなら僕を殺したって構わない。どうだい受けるかい?」


「くははは!ナメられたもんだね!でも願ってもないチャンスだ!受けよう!」


「決定だね。じゃあ訓練場に行こう。」


訓練場にて


「ナン=ダッカーノ王の了解も得たからそれじゃあ模擬戦をやろう。ルールはシンプルに君たちは何を使っても何をしてもいい。そして、勝つことが出来たなら無罪放免だ。それじゃやろうか?」


「その言葉忘れんじゃないよ!いくぞお前たち!」


そうして戦いの火蓋が切られた。


~1分後~


訓練場に立っていたのはエヴァン1人。


それは一瞬の出来事だった。


ジュエル=ヨコセッシの号令のもと一斉に駆け出したアマゾネスの軍団。


各々が武器を持ち魔法を放つ。


エヴァンはそれらを全く意に介さずに


大量の魔法が殺到し直撃するも無傷。


武器を持った者たちが斬りかかるも無傷。


ここまでで50秒。


アマゾネスたちが驚愕していると、エヴァンが一言。


「じゃあ今度はこっちの番だね。」


一瞬にしてその姿がブレる。

エヴァンを見失うアマゾネスたち。


だが、それが命取りで次の瞬間には主要メンバー4人を除くアマゾネス軍団全員が意識を刈り取られていた。


残ったのは4人。


バズクは訳の分からない現状を見て怯えながら全力で連鎖する爆発チェインエクスプロージョンを放つが1秒後には意識を刈り取られていた。


それは、メーデルもフロッガも同様でそれぞれ1秒の間に気絶させられていた。


ここまでで53秒。


~54秒~

「やぁ後は君1人だね。覚悟はいいね?」


~55秒~

「なんだってんだ!クソが!私はお前なんかに負けない!!カーニバル強欲放出!!」


魔力を全開放し特攻をかけるジュエル=ヨコセッシ


その攻撃を1撃も受けることなく、まるでそよ風と言わんばかりのエヴァンが言った。


~58秒~

「ん~レイとの戦いで力を使いすぎたんじゃない?キレがないよ?その魔法はもう意味ないでしょ?」


事実その通りであった。


カーニバルはヨコセッシが保有する物を魔力や身体向上に変換する能力であったため、先のレイとの戦闘でそのほとんどを使い切ってしまった状態であった。


~59秒~

「もう終わりでいいね?」


~1分~

その言葉を聞いた瞬間、強欲女帝ジュエル=ヨコセッシは訳も分からずに気絶していた。


「はい!おしまいっと!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る