第90話 再びのカーラ
裏拳を放つヨコセッシ!
レイはしゃがみ込み避けると同時に、その反動を使って飛び上がる!
「土竜斬り!!」
レイの
短剣は持っておらず、素手での攻撃であったが、最後の最後に咄嗟にこの技が出た。
レイの右アッパーがジュエル=ヨコセッシの顎にクリティカルヒットした!!
裏拳を放ち無防備となったところへの一撃がクリティカルヒットしたため、ジュエル=ヨコセッシは、その一撃で意識を刈り取られるのであった。
大の字に倒れ意識を失っているヨコセッシ。
ボロボロになりながらも立っているレイ。
勝負あり。
レイは勝利を確認するとその場に崩れた。
その後は、どこからともなく現れた五芒星騎士の面々が、ジュエル=ヨコセッシ、フロッガ、メーデル、バズクを拘束した。
その際にナニアの処遇について五芒星騎士の中で一瞬話題に上がったが、ナニアは幹部のフロッガを倒したことと、レイの彼女であるとの判断から拘束は免れた。
ちなみに気絶しているレイを休ませる名目(本当はただ単に面白そうだから)でラゴラゴが、ナニアが寝るベッドに運んだことはナイショである。
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大理石の柱がある。どこかの神殿の様だ。見慣れない天井である・・・
「はっ!ここはドコだ?」
『おっはよ~レイ♪おひさ~♪』
そこにいたのはカーラちゃんもとい、運命神カーラであった。
「かっ!カーラちゃん!いや、カーラ様!?え?なんでここに?」
『何でここに?って?だってココあたしの家だもん!むしろ何でレイがここにって感じだよ(笑)』
「え?カーラちゃん家!?あれ?もしかして俺死んだのか!!」
『レイよ死んでしまうとは何事ぢゃwwwな~んてね!レイは死んでないよwwwただ、ちょっと頑張ってたから呼んだだけwwwレイが転生してから十数年が経ったね。私の体感時間としたら一瞬なんだけど、レイの体感からしたらスゴイ時間がたったんだよね?だから、一度レイに会いに来たよ。』
「そ、そ、そうなんですね。」
『うん!天界で(暇つぶしで)レイのことをチラチラと見ているけど、よく頑張っているね。今の世界の神、アルマもレイを引き取ってよかったって喜んでるよ(多分ネ♪)』
「俺のこと見ていてくれてるんですね!ありがとうございます!」
『よいよい♪それでね。今日はあのジュエなんちゃらに勝ったレイを褒めようと思ってね!レイは凄いね。正直ジュエなんちゃらはレイからするとかなり格上だから勝てないと思っていたけれど、持てる力を発揮してよく勝った!そこが人間の面白いところだね♪(お陰でアルマからタンマリ♪)っと、転生してからのオヌシが精一杯生きている証ぢゃな♪そんなオヌシに1つアドバイスぢゃ。レイよ。オヌシはオヌシ自身の気持ちに正直になるがよい。さすればこの先も色々と助けになってくれるであろう。せっかく転生したんだ。少しは自身に正直になり楽しく生きてみるといい。それだけぢゃ。』
「え?それはどういう?」
『ホントお前はニブチンぢゃのう。まぁよい。それだけ覚えておれ。起きてすぐもそうじゃが、オヌシにはこれから先そういう時が多くあるじゃろう。その時は自身の心の声に耳を傾け正直になるがいい。あっ!それと邪神のバカが裏でコソコソやってるみたいぢゃからついでに頼むな!ちなみにこれからオヌシが向かうであろう南の国は邪神のバカの手下の邪神樹アンノウンのヤツがだいぶ幅を利かせつつある様だから、くれぐれも気を付けるようにな!』
「え?は、はい?え?」
『もうよい。時間じゃ!それではの。またいつオヌシに会えるかはわからんが、成長していくオヌシを楽しみにしておるぞ!それでは今日も元気に逝ってらっしゃい♡』
「なんで、またリンリンTVのエンディング~!!!!」
そう叫びながら起きる俺!
そこは見知らぬ天井が・・・あれ?天井ないや。
見渡すとそこには森と湖が広がっていた。
あぁ~ここアマゾネス軍団の野営集落か。
俺、気絶してたのか。
でも確か、ジュエル=ヨコセッシは倒したよな?
そう思いながら周りを見渡していると、俺の左手に『むにゅ』っと、なめらか且つ吸い付くような肌触りが!それに『うう"ぅ~ん♡』って甘い声が聞こえる。
そぉ~っと俺はその声の方を見ると絶句した。
俺の隣には半裸のナニアが寝ていた。
しかもあろうことか俺は!俺は!!ナニアのナニアを揉んでいた!!
照れ笑いを浮かべるナニアさんと目が合った。
「レイっちって何気ダイタンだね♡」
「ち、ちが、もがぅ!?」
否定しようとしたところ、ナニアに唇を奪われた。
それだけで蕩けてしまった。
「レイっち。スゴイね!あの金満クソババァのことヤってくれたんだね!」
なんか?発音違くない?ヤってはいないよ?とツッコミ入れたかったけど、それは野暮だし、何よりナニアにそう言ってもらえて、勝利の実感がわいてきた!
「ありがとう。ナニア。」
レイVS強欲女帝ジュエル=ヨコセッシ
勝者 レイ
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