第87話 水棲モンスター
「哀れだねぇ~死ね!」
そういうとヨコセッシは大型のモンスターですら一刀両断できそうな大剣を振り上げカラバッジオに斬りかろうとした!!
だが、ヨコセッシがカラバッジオに斬りかかることはなかった。
カラバッジオがそぉ~っと目を開けると、目の前では大剣を何度も翻し時には盾にしながら湖から飛んでくる魔法に対処をしているヨコセッシがいた。
「な!なんだい!急にアクアボールが!サハギンかい?あのガキを喰って食欲にでも火が付いたのか?」
その言葉の通り湖から何十といった『アクアボール』という水属性の魔法が飛来する。
だが、不思議とアクアボールが狙っているのはヨコセッシだけである。
だが、それも全てヨコセッシが凌ぎきった。
「はぁはぁ終わったかい。やっと諦めたかい。こんなことは初めてだ。さて、では改めてお前を殺すとしよう。」
今度こそ、ダメだ!とカラバッジオが思った時、ヨコセッシが後方から撃たれた!
「グガァァ!!」
肩口を押さえるヨコセッシ。
「なんだってんだ!今度はなんだってんだ!」
するとヨコセッシの肩を打ち抜いたと思われる攻撃が再度飛来する!!
「うぉぉぉぉ!!!」
双剣に切り替え飛んでくる魔法を捌く!
「これはウォーターガンかい?ってことは今度は『ガトリングフィッシュ』かい?どうなってるんだい!待て!ガトリングフィッシュだと!そうしたら次に飛んでくるのは!!」
そうヨコセッシが気が付いた瞬間、湖面から数えきれないほどの威力の高いウォーターガンが急襲した!
『ウォーターガトリング』・・・ガトリングフィッシュが獲物を倒し切る際に使うと言われている必殺の特技。
高度に圧縮された威力の高いウォーターガンを連続100発(個体差あり)一気に放つ。
「くそぉぉぉぉぉ!!!!!!!」
ヨコセッシは盾を取り出し防ごうとするが、高度に圧縮されたウォーターガンは意図も簡単に盾を貫きヨコセッシに傷を与える。
その数約1,000発!!
ジュエル=ヨコセッシに向けられたウォーターガトリングの数だ。
ヨコセッシは盾に穴を明けられ数発被弾したところで、大剣を取り出し大剣を盾にし防いだが、それもまもなく打ち砕かれたので、今度は双剣で叩き落し始める!
何度も何度も終わることのない弾幕を叩き弾き、双剣がダメになれば他の武器を取り出し防ぐを繰り返した。
1,000発の弾幕が終わった。
致命傷は避けたが、身体には数えきれないほどの被弾を受けておりボロボロであった。
「なんだってんだい!どうなってんだ!こんなことアリエナイ!」
ボロボロになりながらも怒り心頭のヨコセッシは自身が持つ魔力をありったけ込め、バズクの爆発魔法を湖面に放った!!
湖面が吹き飛び、その衝撃でサハギンやガトリングフィッシュの死骸が無数中空に飛んだ。
ヨコセッシは「こいつらか。クソが!」と悪態をついたが、次の瞬間妙な違和感を覚えた。
ヨコセッシは本能的に違和感の正体が今自身に起こっている現象の正体であると考えて集中して、その原因を探った。
そして、大型の水棲モンスターである『シーサードラゴンフィッシュ』を見た時に違和感の正体を見つけた。
「喰われている」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます