第85話 レイVSジュエル=ヨコセッシ
ナニアの柔らかい唇が俺の唇に触れた。
「!?あれ?なんか力が湧いてくるような?」
「ふふっ!あーしの気を『ズッ友』で魔力を『
そう言い切るとナニアはさっきまで寝ていた壊れた家に戻りベットに入るとスヤスヤ寝てしまった。
唇を押さえながら、もうちょっと突然のキスの余韻に浸っていたかったが、目の前にはアリエナイ威圧感を全開にだす女が立っていた。
「本当にウザいなお前ら。アタシの邪魔しやがって!!生きて帰れると思うなよお前ら!!お前ら4人はココで殺す!!」
「おいおい物騒だな。でも俺だって殺されるわけにはいかないし、親友の恋の命運(国の大事な宝物もね)がかかってんだ。だから、おとなしくお縄についてもらうよ。」
「お前ごとき雑魚がアタシに勝てると思ってるのかい?アタシを倒したいなら五芒星騎士の1人でも連れてくるんだったねぇ。」
「はっ?何言ってんの?五芒星騎士がアンタなんかの相手するわけないだろ?あの人たちはもっとスゴいもんと闘ってんだ。お前なんかの相手いちいちしてられっか!お前はここで俺が倒してやるから安心しろ!」
「クソガキが!口だけは達者なようだね!でも、それもここまでだ死ね!!」
次の瞬間ジュエル=ヨコセッシは俺の目の前にいた!
凄まじい勢いの貫き手を放ってきた!
間一髪で後ろに飛んで避けたが、俺の軽装を貫いて肉体にまで少し傷をつけていた!?
「お前もスピード型か?」
「ふはははは!笑わせるなクソガキが!あんなもの全力には遠く及ばんわ!それにアタシはスピード型じゃない。パワー型だ!」
そう言うと、また次の瞬間には俺の前に現れていた!
そして、その手には先ほどまで持っていなかった大きな斧が握られていた!
「今度は逃がさないよ!!」
振り下ろされる大斧!!
間一髪で二刀の短剣をクロスにして滑り込ませ受け止める!
ズン!と斧の重みがのしかかり、足が地面にめり込むが耐える!
が、耐えたと思った瞬間にヨコセッシが廻し蹴りを放ち俺の鳩尾を的確に蹴り上げる!
「グハッ!」っとうめき声をあげながら俺は10メートルほど吹き飛ばされた。
何とか踏ん張ったと思い顔をあげると前にヨコセッシはいない。
そう思った直後に後ろから衝撃が走る!
いつの間にか後ろに回り込んでいたヨコセッシが更に追撃の蹴りを放つ。
今度は前方に吹き飛ばされ、倒れないようになんとか、踏ん張ったところを待ち構えていたヨコセッシが気を溜め込んだ剛腕を振るってくる。
前に吹き飛ばされた勢いの俺に合わせるように溜め込んだ気を開放してのアッパー!
衝撃と威力が何乗にも膨れ上がり俺はついに耐えることが出来ずに地面に倒れた。
仰向けで倒れて意識が混濁しているところに、上空に飛び上がったヨコセッシが大上段から大斧を振り降ろしてくる様子が薄っすら見えた。
俺の身体中から『あれを喰らったら死ぬ』と警報が鳴る。
なんとか、風を纏わせその場を離脱する。
すると今度は追撃と言わんばかりに、最初に放ってきた貫き手を放ってくる。
こちらも風を纏っていたので後ろに飛んで避けた!
そう思った瞬間に俺の肩口に激痛が走った!
見ると俺は槍で刺されていた!
先ほどまでヨコセッシは何も持っていなかったのに今ヨコセッシの手には槍が握られている!?
「グァァァァァ!!」
槍を無理矢理引き抜き距離を取る。
そうすると今度は追撃で投げナイフが無数飛んでくる!!
ゴロゴロと転げまわりながら回避する。
「はぁはぁ」と息を付いているとヨコセッシが俺を嘲笑うかのように言った。
「おやまぁさっきまでの威勢はどうしたんだい?もうボロボロじゃないか?」
「はぁはぁうるせぇ!ちょっとしたウォーミングアップってやつだ。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます