第71話 奥の手
「すみません。エヴァンさん約束破ります!」
そう、あいつが叫んだ瞬間、俺は吹っ飛ばされてた。
俺が作り出した作品たちも木端微塵にされていた。
「なっ!何が起きやがった!!テメェ何をした!!」
カラー=ジョーが俺に向けて叫んでいる。
でも今はそんなことに答えてやる時間はない。
俺が動けるのは後50秒程だ。
一気に片をつけよう。
そう思うや否や俺はカラー=ジョーの目前まで疾駆した。
カラー=ジョーは今自分に何が起こっているかわからない状態で宙に浮いている。
厳密には俺の絶え間なく続く攻撃によって浮かされている。
ズガガガガガガガ!激しい音があたりに鳴り響く。
カラー=ジョーの身は地面に落ちようとするが、それよりも早く俺の拳が蹴りがカラー=ジョーに殺到する。
あれから約20秒ほど経っただろうか、カラー=ジョーから力が抜けたので攻撃をやめた。
するとカラー=ジョーは糸が切れた人形のように地に伏した。
「これでもうわかっただろう。お前はもう終わりだ。大人しく俺たちに捕縛されろ。俺たちは別にスラムを滅ぼそうとしているんじゃないんだ。話せばアンタもわかってくれるはずだ!」
「う、う、う、うるせぇ!この王の犬が!テメェの言うことなんか信じられるか!お前らはいつもそう言って俺たちから大事なものを奪っていく!今度は俺たちの住処まで奪う気か!お前みたいな王の犬に負けるわけにはいかないんだ!」
カラー=ジョーは息も絶え絶えで今にも気を失いそうな状況でありながら俺の申し出を拒否し、そして最後の行動に出た!!
「俺が描ける最恐のモンスターだ!お前らを殺してやる!」と叫びデスバイターという大型の毒蛇モンスター、混合獣キメラ、パラサイトデブという人型の寄生モンスター、ソードトゥレントという枝葉が全て剣でできているトレントの亜種などを得描き、「最後はストーンドラゴンというドラゴンを描いた。
そして次の瞬間それらは俺を襲うのではなく、カラー=ジョーの元に殺到した!
一瞬、『自爆か?』と思ったが、そんな訳もなく、カラー=ジョーから途轍もない魔力が流れ出した。
煙が晴れ姿を現したモノは蛇の尻尾を持ち、方から幾種ものモンスターの顔を生やし、皮膚からは超特大のミミズのような寄生虫がはびこり、両腕が剣に変わり、体皮は石に背中からは翼が生えている、人間だったようなモノが立っていた。
カラー=ジョーは意識もないようで、咆哮をあげながら俺に突進してくるのであった。
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