第68話 カラー=ジョー
「しらばっくれるなよ。スラムに入った時からずっと俺たちのこと監視してただろ?じいさんだったり、おばさんだったりしてよ。」
パチパチと拍手をするシスター。
「へ~最初っから気付いてたんだやるねぇ~あんた。五芒星騎士にだってバレたことないのにな。」
顔を上げたシスターは俺たちと同年代くらいだろうか?そんな年のころの男の顔になっていた。
「なっ!顔が違う!」
「ははっ!こっちの方は本当に天然なんだな。あんたと違って本当に今気づいたって感じだな。」
「あぁピピンはさ俺と違って純粋だからさ。騙されやすいんだ。それと違って俺はスラム育ちの義賊だからさ人を疑う目ってのが子供のころから養われてんだ。」
「あぁ?義賊だと?なんで義賊があのクソ野郎の味方してやがる?」
「正確には義賊ではなかったのかな?コズ=ルイ子爵領のスラムで師匠と義賊をやっていたんだけど、実はエリーナ公爵とナン=ダッカーノ王からの依頼で腐った貴族の不正を暴くのが本質だったんだよ。だから、俺はお前とは違う。」
「あぁ?俺とは違うってのはどういう意味でいってやがる?」
「あんたも義賊のつもりなんだろ?だからスラムの皆を守りながら王政に反抗してる。でも義賊だから殺しはしない。そうだろ?」
「俺はいつだって殺す覚悟はあるぜ?なんならお前を殺してやろうか?俺はこの腐った世界を変えるためなら殺しだってなんだってやるぜ?」
「俺としてはあまりあんたとモメたくはないんだけど、俺が今何を言っても聞く気はないんだろ?王がこのスラムのためにやろうとしていることも聞く気はないだろ?」
「ハッ!あの愚王が何をやるってんだ!ふざけやがって!お前と話すのも終いだ。お前ら蹴散らして、その首を土産にこの国を終わらせてやるよ!!」
そういって戦いの火蓋が落ちた。
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