第62話 ナニア
ドンッ!!と音が鳴りスペシャルが俺の前に置かれた!!
隣も同様にスペシャルが置かれた!
彼女の目は誰が見ても『肉』になっていると思う。
そんなことよりも俺もこのスペシャルから目が離せない!
アツアツに熱せられた鉄板の上に置かれたステーキがジュージュー音を鳴らしながら脂を跳ねさせて踊っている!
ナイフとフォークが置かれているが、これはTボーンステーキ!
これはいくっきゃない!と思ってヤケド上等で骨を掴みかぶりつく!
まずはワイルドブルから!
かぶりつくと荒々しいブルが突っ込んできたんじゃないかと思うくらいガツンと粗削りな旨味が襲ってくる!
じゃっかんの筋っぽさはあるものの肉本来の旨味を味わっているようだ!
食べているのに、今ステーキを食べているのに口の中から涎が溢れてくる!
こんな経験したことない!!
他も食べてみたい!そう思うや否や俺は隣で焼かれているシルバーブルに喰らいついた!
こちらは粗さが薄れて肉の旨味がより鮮明にでて歯切れもよい!
これも美味い止まらない!
じゃあじゃあ!ということで本丸のゴールデンブルに喰らいつく!!
ん~~~~~~~~~!!!!!美味い美味すぎる!!脂が甘い!肉が溶ける!筋がない!比喩ではなく歯がいらないんじゃないか!でも、しっかり肉々しさもある!
「「うまい!うまいよ!おばちゃん!!コレ最高すぎる!!」」
俺がおもわず叫ぶと、隣で食べていた女の子も同時に同じことを叫んでいた。
おばちゃんは自信満々の顔でグッドサインで俺たちに答えた!
俺らはそれが嬉しくて、また肉にくらいつきあっという間に食べつくした!
お腹パンパンで店から出ると店の中から「あんたたち良い喰いっぷりだったね!お金貯めてまたおいで~サービスしてやるから~」と声が飛んできた!
これは行くしかない!と心に誓って、ふと横を見たらあの子も同じこと考えてたみたいだ。
目が合った。と思ったら女の子が話し始めた。
「あーしマジ満足!神!ありがとう!お陰で、あーし満腹よ!今は男だってノーサンキューだわ!でも、神にだったら、あーしの初めて捧げてもいいかもしれないくらい、チョー美味かったんですけど!神もそう思わね?」
「え?神?え?俺のこと?」
キョドって聞き返す
「そう!金がないあーしにあの肉を降臨させてくれた神!」
「あぁ!そういう。えっと俺は神じゃなくてレイね。」
「神。レイってゆ~んだ!よろしくレイ!あーしはナニア!アマゾネス族のナニア!よろしくね!」
この娘はアマゾネス族だったのか!だから金髪で褐色の肌でビキニみたいな服で露出の激しいド派手な格好してんだね。本当恥ずかしくないのかな?
っと思っていると
「レイ~今あーしでエロいこと考えてるっしょ!レイにはスペシャルの恩があるから、あーしのヴァージンあげてもいいんだよ?」
「なっ!何を言ってるのナニアさん!」
「アッハッハ!可愛い~照れてる図星かぁ~!でも、今日は腹いっぱいだし、あの金満クソババァんとこに合流しなきゃいけない時間だからムリ!またね!」
と言って走り出す際に俺のほっぺに『チュッ』とキスして去っていった。
嵐のような女の子だったな~また、会えるかな?
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