第60話 可能性

【ある一定の条件を達成した暁には『大食漢』は、として『××』となりて、これまで喰らった全ての能力を使用することが出来る。

また、一定以上の条件を満たしたものを喰らえば能力だけでなく、そのモノのステータスを血肉に変え、ステータスの常時向上をさせることができる。】


と、シュトさんが教えてくれた。

凄い情報が盛り沢山だった!!

正直、ピピンの『勇士』に嫉妬していた部分もあったけれど、俄然やる気が湧いてきた!!


俺はもっと強くなれる可能性があるんだってわかったから、これまで以上に修行を頑張れる!!


「ありがとうシュトさん!凄く良い話が聞けました!クラスチェンジできるように頑張りますね!」


「役に立ったようで良かったです。クラスチェンジしたら僕に教えてくださいね!『××』っていうのが、なんていう職業なのかもしりたいですし!」


「もちろんです!早々になってお見せしますよ!」


「ははっ!それは心強い!であれば、どんな職業でもそうなのですが、現在の職業の習熟度をあげてください!」


「職業の習熟度ですか?」


「はい。『魔法使い』であれば魔法を沢山使用すると新しい魔法を覚えます。そしてそれ以降も魔法を使い続けると、たとえば最初は小石ほど小さかったファイが最後には大きな大きな火球になったりする。そうやって覚える魔法の習熟度をあげると、『大魔道』への道が開かれるとのことです。」


「というと『大食漢』でもスキルを使用することが習熟度につながると?」


「はい。そうですね。ただ、『大食漢』はそれだけではダメな気がします。」


「というのは?どういことですか?」


「あくまでも僕の仮説ですが、答えは『大食漢』という職業にあると思っていて、一つのモンスターから得られるスキルを延々と使ってもダメなのかな?と。

『クラスチェンジ』と言うのは自身の職業の器を広げることで起きる奇跡みたいなもんですから、『大食漢』であれば、それこそ1つの食材にこだわるのではなく、多種多様な食材を喰らうことによって器が広がるのではないかと、多種多様な食材を喰らい、そこから得たスキルを使用することが条件なのかなと思っています。」


「なるほど!であれば俺は今まで通り旅の道中などで遭遇するモンスターを喰らい、そこで得たスキルを次の戦闘などで使用していけばいいんですね!」


「概ねそうだと思います。ただ、『勇者』とかのレア職業によくあるんだけど、があるから、もしかしたら『大食漢』にも同様の条件とあるかもしれないですね。」


「わかりました!とりあえずわからないものは今のところは放置して、できることからやっていこうと思います!!」


「はい!頑張ってください!」


そして王宮図書館を後にした俺は図書館のすぐ近くにあるオルファスさんオススメの『ワイルドブル』へ入店するのであった。

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