第38話 老猿のセネガー
レイとピピンは驚愕し興奮していた!
このセネガーという老人に一切気が付かなかったからだ!
2人はザブーとの戦闘の最中はおろか、ギルドに入ってから常に周囲に気を張っていた。
なので、ここにいる人間の動きを逐一把握していた。
しかし、このギルマスを名乗る老人、セネガーだけは今の今まで感知できていなかった。
「ほっほっほっほ元気の良い若者が入ったものだ。オヌシら若葉からはじめるようなレベルではないからの~そこらへんの判断もせねばならんからな~どれひとつワシが訓練をつけてやろう!」
急遽セネガーとの模擬戦が決定した。
「ほっほっほっほ!ハンデをやろう。2人同時にかかってくるといい!本気で来なければ一瞬で終わるからの~くれぐれも全力で来るように!」
そう言った直後にセネガーが構えた瞬間、凄まじいプレッシャーが襲ってきた!
レイとピピンは一瞬で臨戦態勢となり、次の瞬間全力でセネガーを攻めた!
ピピンの「光魔法 フラッシュ」から始まりレイの「暗霧」の視覚の阻害魔法から始まった!
そして次の瞬間ピピンは飛び上がり上空からの「火斬り」、レイは下方からの「土竜斬り」、連携技「火竜の牙」である。それを全力で放ったのであった!
「ちぇっくめいとぢゃ」
その言葉の通り、2人の同時攻撃はセネガーの「上段蹴り昇竜」と「下段突き霜月」によって打ち砕かれたのであった。
「完璧なかうんたーぢゃったの~効いたぢゃろ!でもまぁオヌシら合格ぢゃ!よくワシに一撃与えたもんぢゃ!」
2人の攻撃はギリギリだがセネガーに届いており、その服をかすかに破っていたのであった。
「こりゃ銅級から始めたらええ。ウチのギルドも人手不足じゃからな~ドンドン働いて貢献してくれ。オヌシらならすぐに銀級にもなるぢゃろうて!ほっほっほっほ!!」
そう言ってセネガーは姿を消した。
「「あぁ~完敗だぁ~!多分あのギルマス半分も本気を出しちゃいない。上には上がいるもんだ~!!」」
2人は負けたが清々しかった。
そして更に努力し強くなろうと決心したのであった。
後から受付嬢の猫獣人のメイに聞いたのだが、セネガーは『老猿のセネガー』という異名を持つ金級冒険者で、数十年前の中央国家では一番白金級に近い冒険者として名を轟かせていたとのことであった。
ちなみにエリーナ公爵のところの金級冒険者ジャスの師匠でもあるとのことであった。
「「そりゃ手も足も出ないわけだ」」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます