メッソン・ルドライト小説オリジナル小説

第1話そいつは【メッソン・ルドライト】

ある日、1通の手紙が俺の靴箱に入って居た。

第1話そいつは【メッソン・ルドライト】

「【メッソン・ルドライト】?変な名前だな…男かな?女子ならラブレターとか?」

ナイ、ナイ!人畜無害、女の香りすらしない俺が【ラブレター】貰うなんて…あり得たのか?

内容は名前の割にマトモな恋文、イヤ?コイツは、何時代のヤツだ?今時じゃコレをラブレターって言って良いのか?

【黄昏揺らめく若瞳、妾(わらわ)目覚めし幸の香り嗅ぎ分けソナタ魅入る。若き日に浮かぶ産声を聞きそびれし罪の香り、そちが我を魅入る日よ永久の愛を誓いしかのモノよ過ぎ去りし誓い我、砕きし者なり、我こそソナタを華開きし隣人なりて、ソナタの返事、密やかに待ちうる凡人なりけり、ソナタの帰りを待つモノココに在りけり。メッソン・ルドライトより愛を込めて】

俺は、この手紙の意味を少しは分かるつもりだ要はずっと側に居たい程好きで返事を待ってるとの事、

【メッソン・ルドライト】か…

まず友だちにメッソン・ルドライトって子知ってるか聞いた。

スグに周りは青ざめた様に

「メッソンなら作家の娘さんだよ俺等と同学の高一のA組だよ」

A組ね、

「メッソン・ルドライトって言えばさ、男子が盛り上がる位にはノリが浮いててミステリアスで、本が好きな話してる事分かりにくい小さな声の子だよ」

「クラウ・シードラのコイツが一時期熱してただろ?」

「へー、シードラあんま女子好きじゃないのに?」

「このシードラは変わった子が好きな訳よ、で?御曹司であるカナリア・アイルドは彼女に何か用?」

クラウ・シードラはカナリア・アイルドの俺に詰め寄った。シードラの目に憎悪はなく好機の念を観てラブレターの話をした。

シードラは少しだけムスっとしたが【彼女も普通だね】そう言って目の前に空間魔法を発動し作りたてのご飯を双子のクラウ・ライニングとシードラの分とカナリア・アイルドの俺に渡した。

「しかし、魔法が使えて便利な世の中になったってのに何でまた読みとらない訳?得意だろ?アイルドは、何でまた俺シードラとライニングに聴いたのさ?」

悪びれもなく【自慢】と言うと【ですよねー】とか【だからもてないんだぞカナリア・アイルド!】とか散々言われ、仕方なく手紙の記憶を読み取る事に

【我の気持ち届く時、我が姿現れり、カナリア・アイルド殿、我を導き頼もれ】

姿が見え膝から落ちた。彼女は何故悲しい?悲しみが記憶を読み取る事にツラさに変わる。

彼女は、何か求めてる。

ただこれ以上読み取る事は、堪えれない。

術を解くと俺は柄になく胎児の様に丸く横たわり泣いて居た。

暫くはそうしてると、友人のクラウ・シードラとシードラの双子の兄が安心させる様に抱きしめていた。

正気に戻り礼を言う。

シードラは聴くか悩んだが兄の方ライニングが聴いた。

「彼女…【メッソン・ルドライト】ヤバそう?」

シードラはかつての想い人の名に少し笑った。

しかし、すぐ頭を振りゆっくり口を開く

「僕、彼女は明るいと想ってたんだけどなぁ…」

俺は軽く頭を横に振り、

「明るそうな雰囲気や温かみはあったよ…ただ、彼女は人を信じられない何か底知れない信念があって、彼女がすがったのが偶々俺だっただけで愛は感じなかったよ。どうしたら良いかな?」

「どうってなぁ?さっきのお前見てて辛かった。メッソンがそんなの毎日抱えてるならアイルドがきっかけでって事もあり得るんだぜ?」

シードラは考えた様に

「とりあえず彼女はすがっただけで愛がないなら別に悪くも変わらないんだし側に居てあげたら?」

そんな時魔法式ニュースと教師からのメッセージが届く

【今日未明、メッソン・ルドライトらしき女子生徒が灼けた姿で発見された。犯人は未明、捜査は困難を極める。追尾魔法をした捜査員は次々に灼けていきこの事件は迷宮入りとなる。続いて新たなニュースを…】だ。

迷宮入り?

手紙が届いたのにか?

ライニングもシードラも手の跡に気づかなきゃ長生き出来たのにな?

カナリア・アイルドは、笑いながら自らを灼く。

そして、またメッソン・ルドライトを探し産まれにつく過去のカナリア・アイルド

【みつけた、みつけた〜?逃さねーよ。今度はなびけよ?】

メッソン・ルドライトが飛ぶのは数年後の話だった。

何度も追いかけてる男はアイルドと言う。

アイルドは今日もメッソン・ルドライトに告白するのでした。

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