基本以前の話

デジタル文章を書けるようになろう

 小説を書く以前の問題なのですが、そもそも「頭の中で考えたことを文字にする」という部分のハードルというのは意外と高いようです。これは抽象的な話ではなく文字通りの意味で、要は「文章を考える」以前に「何らかの文章を物理的に出力するという行為そのものに対する手間」の問題です。私も、子供の頃は「紙に字を書く」というのが大嫌いで、作文の授業などはそれだけで苦痛でした。


 まして、Web上で小説を公開するためには、何らかの形で文章をデジタル化する必要があります。たとえば、ただノートに書いただけでは誰も読んでくれません(よほど内容に自信があるのなら、手書きしたノートの写真をアップして読ませることもできるかも知れませんが、ほとんどの人は見向きもしないでしょう)。


 私の場合は大変幸運なことに、ワープロやパソコンにすぐ馴染んで、キーボードでスムーズに文章を書くことができるようになりました(すぐに手書きより早く文字を打てるようになりました)。しかしこれも習熟が難しいです。私が苦労しなかったのは幼い頃から身近に古いワープロがあっておもちゃにしていたということもありますが、そもそも相性が良かっただけなのかも知れません。


 長編小説をスマホ(フリック入力)で書いている、という方もいるようです。キーボード専門である私にはとても考えられないのですが、人によっては確かにそちらのほうがやりやすいのでしょう。あるいは音声入力や、手書き文字をスキャンして文字を抽出するといったやり方も考えられます。


 とにかく、頭の中に浮かんだことをデジタルなテキストとして出力する方法のうち、自分が一番得意なものを見つけてください。テキストデータがなければ投稿することさえできないのですから!

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