小説の書き切り方

矢木羽研(やきうけん)

はじめに

 まず、ここで解説するのは「小説を完結させる方法」です。「読まれる小説を書く方法」でも「受ける小説を書く方法」でもなく、それ以前の話です。おおむね、文庫本1冊の文章量に相当する「10万文字」を一つの目安にします(やろうと思えば文庫サイズで自費出版なんてのもできるみたいですね)。


 繰り返しますが「受ける小説」、つまり読者が付いたり評価されたりするかどうかは二の次です。大事なのは最後まで書き上げること、自分が納得する物語を完成させることです。


 完成させた物語をさらに洗練させたり、そこから新たな物語を派生させたり、完結させたことで自信を付けてさらなる創作に励むといったことは、私にアドバイスできることではありません。あくまで「完結させる」ためのガイドです。


 また、ここで解説するのは私なりのやり方なので、誰もが同じ方法で創作できるとは限りません。逆にいえば、誰かしらには刺さるのだと思います。これを読んだ方の中から、一人でも小説を最後まで書き上げた方が現れることを願います。

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