16. 娘、父と添い寝をする♡
「えへへへ、幸せ~」
娘と同じベッドにインしてしまった……。
隣にいる
これは決してやましい気持ちがあったわけではないぞ!
ただ、どうしても
「あんまりくっつかないで……」
「え~やだ~」
まるで悪戯をしている子供みたいにどんどん俺にくっついてくる。
年相応に出るところは出ているし、しっかり女の子らしい体つきをしている。
「……
「嫌じゃないよ。むしろ好き~」
そんなにくっつくと色んな所が当たっているけど気にならないのかという意味だ!
「えへへ、
「むしろ暑いわ!」
「そんなことないよーー!」
絶対に、俺が死んでいる間にゴールデンウィークの気温は上がっているような気がする!
昔はこんなに暑くなかったのに!
「昔はこんなふうにお父さんと一緒に寝てたんだ」
「こ、
「えへへ、
※本人です。
何度目か分からないその言葉を心の中でつぶやく。
「お父さんはね、私が寝るまで頭を撫でてくれたんだ」
「そ、そうなんだ……」
「じーーー!」
「あぁ、もうはいはい!」
直りかけの左手で
俺って甘いよなぁ……。
でも、今まで寂しい思いをさせていたのだからこれくらいは――。
「――んっ」
「……」
……あれ、思っていた反応と全然違う。
「ど、どうした?」
「ち、違うの。何だか緊張してきて……」
(……危ない予感がする)
「やめよう。俺、部屋の掃除をするから」
「えぇえええ! もうちょっと一緒に寝てようよ!」
「全ッッッ然、寝る気ないくせに!」
「だって――」
「お父さんね、寝る前は必ずチューしてくれたんだ。じゃないと昔は寝られなくて」
「……」
めちゃくちゃぐいぐいきた!
こ、こいつ……! 俺がお父さんならって言葉に弱いの気づいてるな。
「
目を瞑って何かを待っている!
「はぁ……」
潔く観念することにした。
チュッ
「これでいいでしょ」
「えっ……?」
決してマウストゥマウスではないからな!
「えへ、えへへへへ。ふひひひひひ」
あっ……。
「お父さんだぁ。
「おとーさんしゅき~」
※※※
「はっ!」
しまった! 俺も
時間は、既にお昼前になっている!
「ま、まずい! 寝過ごした!」
急いで起き上がろうしたが、服の裾に重みを感じた。
「
「ぉとうさん、だいしゅき~」
「む」
仕方ないなぁ
大好きって言葉が嬉しかったとかそういうのじゃないからな。
グーで握られた手を無理矢理開いて、何とか
「あれ? 携帯が光ってる」
充電器に差しっぱなしになっていた俺の携帯がチカチカと光っている。
「い、嫌な予感がする」
俺の携帯が受信をするのはほぼ百パーセント親か
親が仕事中にメッセージを送ってくるとは考えづらい……。
そうなると新キャラがメッセージを送ってきたことになる。
「無視無視!」
トゥルルルルル!!
携帯が鳴った!
けどこの音は俺の着信音じゃない!」
「んぅ……うるさいなぁ。今、折角お父さんの夢を――」
“着信
「なんだ
ポイッ
「えへへへ。この布団持って帰りたい」
幸せそうな顔で再び眠りについてしまった。
「……」
確かクラスで一番仲の良い友達って言ってなかったっけ……?
娘の友達への対応に
プルルルルルル!!
今度は俺の携帯が鳴った!!
電話には出ずに着信名だけをちらっと見てみる。
“着信
で、出たな! 女の子大好きっ子め……。
俺の
……そうは思いつつも、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます