2話
ベットの中で1人携帯と睨めっこをする毎日が続いていた。
そんなことを二週間も毎日行っていた、この前居酒屋で相席して一緒にお酒を飲んだ玲奈に何かを送りたのだがその勇気も出ず今更この前はありがとうというのもおかしいと思い何も送れない毎日が続いていた。
この感情がなんなのかもよく理解ができなかった、陸にもこの前どうだったと聞かれるが簡単に済ませたと嘘をついてしまっている。
友達にお前の後輩が好きなったなんてなかなか言えることでもなかったため誰にも相談することができなかった。
こんなことを毎日思いながら仕事に通っていると仕事の先輩の本田瞳さんと目が合った。本田先輩は新人の俺にとても優しく接してくれるお姉さんポジションの人だった。仕事でわからないことなどは全部聞いていた、本田先輩に今回のことを聞こうかと一瞬考えたが仕事場で先輩に女の子になんてメッセージを送ったらいいかなんて聞けるはずもなく携帯を開いて気を和ませた。
「松田〜仕事でまた悩み事か〜(笑)」
本田先輩は笑いながら話かけてくれた、本当この人は人の心が読めるのではないかと思うくらい何かに悩んでいる時に声をかけてくれる。
俺はこんな先輩にいつも甘えてしまっていた。
「今回は仕事とかではないんですよね‥‥」
仕事以外の悩みだということを伝えると驚いた顔をしていた、まるで仕事の事しか悩みがないと思われていたのだろうか、それはそれで少し傷つく事なのだが。
「どんな悩みか知らないけど、今日の夜久しぶりに飲みにでも行かない」
本田先輩はいつも気さくに何かに悩んでいる俺のことをを助けてくれようと誘ってくれるのだ。きっと俺は男として見られていないからこんなに簡単に2人で仕事終わりに飲みに行こうなんて言えるのだろうと勝手に考えてしまっている。
仕事が終わったら先輩が来てくれるということで少しの間待つことにした。
それにしても鏡に映る自分はいつ見ても好きになれない顔はブサイクでもイケメンでもない中間と言うやつだったがどうにも自信がない顔をしていると自分でも感じる。こんな顔をいつもしているから本田先輩は俺のことを気にかけてくれているのだろうとふと思った。
しばらく待っていると仕事終わりとは思えないほどの華やかさを纏った本田先輩がスキップをしながらこちらに向かってきた。
2人揃ったのでお目当てのお店に向かうことにした。
お店はとても綺麗とは言えないが昔ながらの居酒屋と言う感じでとても落ち着く場所だった、音楽は店長の好みであろう、ひと昔の音楽が流れている。
やはりいくら本田先輩はとはいえど女の人と2人きりという状況にはとても緊張する。
注文をしたものが届き、本田先輩の分を配膳していると、本田先輩が妙にこちらを見ていることに気づいた。
「松田、他の女の子と最近飲みに行ったり遊んだりしてるだろう」
俺があまりにも気がくことに何か不安を感じたのかいきなり問い詰められた、
バレてしまったため俺は玲奈の事を全て話した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます