第11話 : 個性についての考え方
私の住まいから車で一時間くらいの場所にかなり巨大なショッピングモールがあります。
たまに行きますが、私がしていることは歩いている方のファッションウォッチングです。
オッサンが気持ち悪いことしてると言わないで下さい。
後ろ姿にとても目が引かれる方っていますよね。古い言葉で「バックシャン」です。
で、何が周りの方と違うのかを考えてみるのが面白いと感じています。
着ているもののデザインや色使い、歩く姿勢や仕草、髪の色や背格好などそれぞれ個性を感じさせる部分はあります。
それを記憶する。もしくはメモしておきます。
小説で描くキャラクターのネタ探しの一つですが、こうすることで日々の発見ができます。
特に男性のファッションは見ていて面白い。
中高年の方はどういう訳か皆さん地味さを競っているのですが、中にとても目立つ方がいます。
色の切り替えがあるジャケットや原色系のズボン、暖色系の靴などが眼に入ってきます。
ゴルフ場に行けばそんな人はいるじゃないかと言われそうですが、そんな方でも普段の服装は案外地味なものです。
さて、普段からそういう目に付く格好をしている方はどのような思考の持ち主でしょうか。
ここから想像が始まります。
目立ちたいのでしょうか。
なぜ目立ちたいのか。
女性にモテたい、人とは違う自分を見せたい、他人の視線を意識したい、結果的にそうなっただけ……本当の理由はともかく、自分なりの想像はできます。
一歩進んで、自分がそういう格好が出来るか、してみたらどうだろうと考えてみます。
恥ずかしいですか。
でも、不特定多数に見られるのならネット小説だって一緒ですよね。しかもどんな格好をしていようと自分のネームタグを下げているわけではありません。
あれ、ならば自分がどんな格好をしても平気じゃないか……
ここで文章も同じだと思えばしめたものです。
個性があることは誰かに注目されると言うことです。
個性って何でしょうか。地味であることも個性です。
少し強引ですが、テンプレ的展開の文章は地味な文章だとも言えます。(テンプレの話は後に詳しく書きます。筆者はテンプレ否定論者ではありません)
地味なら地味でどこかに差し色を入れれば少しは目立ってお洒落になります。
ファッションも文章も一緒です。
思ったことを書いてみて、それがどこかで見た作品に似ている。
経験を基にして文章を書けばどうしてもそんな要素は出てきます。
で、服で言えば差し色の部分を考えてみます。
創作だから何でもアリです。
大金持ちであったり超天才であったり、あるいは魔法であったり。
ひょっとしたら差し色が目立ちすぎるかも知れません。
でも、それこそが個性です。
中高年の皆さんは人生経験の中でオンリーワンの個性を育んでいるはずです。
その個性を文章の世界で遠慮なしに(法律とプラットフォームのガイドラインに触れないのは前提ですが)ぶつけてみては如何でしょうか。
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