05.産まれながらに敗者の牡羊座

次女「やっべ」


六女「なんかあった?」


次女「ここに置いてた名刺入れがない…」


六女「え?名刺入れってあの…開きにくいからもう素手で持ち歩くわ言うてたやつ?」


次女「そう…無くなっちゃった…」


六女「なくていいじゃん」


次女「ダメ…名刺捨てて中に飴とガム入れてたの…あれがバレたらアホだと思われる…」


六女「私お前のそういうとこマジで好き、探したげる」


長女「次女おばかちゃん!見つかった?」


次女「ない…」


六女「?なあ次女次女、なにこれ」


次女「?生爪落ちてる」


長女「わ、今の時期にぴったりなピンク生爪」


次女「可愛い、誰の生爪?」


六女「私ネイルしないから私のじゃない」


長女「…あ!なんかアレじゃない?アレかも!爪無い人が犯人的なやつかも!」


六女「それウケる」


次女「爪が無い子…」


六女「もし窃盗だったらどうする?」


長女「その時は…このネイルチップが自作なのか買ったやつなのかが問題」


次女「そこ?私がアホだと思われるより?」


長女「うん、みんな分かってるもん」


六女「ウケる」


次女「あ、待って、今思い出した」


六女「行方?」


次女「爪無い子、五女ちゃんだ」


六女「あーそういえば無かったっけ」


次女「(笑)知らないでしょ」


六女「うん(笑)知ったかぶりしたわ」


長女「六女ちゃんってたまにそういうとこあるよね」


五女「やっほー今終わった!ただいま~」


次女「!爪がない!!逮捕ー!!!!」


五女「なになになに!!びっくりした!!」


長女「名刺入れどこやった!」


七女「なになに」


六女「窃盗容疑でお前のお姉さん逮捕された」


七女「あー名刺入れね?」


五女「あー…その、前次女ちゃんがその中の飴くれたから…なんか返したいなと思ったらなんか床に落ちてて」


六女「アホ」


次女「流石にアホすぎたかも」


五女「中に何個か入れて…返そうと思って持ち上げたらその瞬間気付いたの」


次女「何に」


五女「あ、今日出勤日だって」


次女「私よりもアホいた」


三女「お疲れ、あ、次女ちん、その中の飴貰ったよ」


次女「窃盗犯もう一人おった」


四女「私も貰った」


次女「もう一人増えよった」


三女「中にグミ入れといた」


四女「私500円玉入れといた」


次女「神になった」


四女「てか今日の爪かわい、どこでしてもらったの?」


五女「これね~一応自作のネイルチップ!かわいいでしょ?」


四女「え!すご!」


六女「!?マジ!?え、このパールどこの!?」


五女「地下の安いとこ…」


三女「このデザインも自分で!?めっちゃかわいい!」


五女「ほんと!?ありがとー!!かわいいよね!!」


次女「この…桜?超かわいい…書いたの?」


五女「書いた書いた!」


長女「え、待って、金払うから作って欲しい…」


五女「え、むしろもらって欲しい、作るのが趣味だから…」


長女「嘘ー!」


四女「私自爪でやる派なんだけど…」


次女「そうなの?わ!かわいい!!」


五女「わーキラキラだーかわいい!!」


七女「ねね!カップルネイルしよー!」


五女「うん!しよしよ!したい!」

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