02.努力もせず貴方に勝ちたい山羊座


長女「お酒入って心地よくなってきたね~この際だからなんか打ち明け大会しない?」


次女「打ち明け大会とは?」


長女「最近あった嫌なこととか!私はある!もう五女ちゃんに話したけど…」


五女「聞いた聞いた!あれマジでキモい!!」


次女「手紙だっけ?」


長女「そう、もう捨てたから現物ないけどさ」


四女「聞かせて」


長女「私の趣味あんじゃん、机で踊るやつ!」


次女「あるね」


四女「あんたには悪いけど、正直やめた方がいいと思う」


長女「だよね、あれで最後にしようって決めた!マジで!」


七女「なんて書いてあったの?」


長女「なんか、新入りのくせに何してるのって注意しようとしたけど見とれてたって」


五女「うん、そこまではいいの」


長女「良くないよ!普通に注意してよ!それになんか知的ぶって書いてんのキモすぎ」


五女「続きは?」


長女「ダンスについて話しませんか?ダンスじゃなくても構いませんだよ?キモすぎん?」


七女「ダンスの話したいんなら『このステップが』とか『ダンスのスタイルが』とか書きなよね」


長女「マジそれ!書いてよ見とれたんなら!あ、でもダンスについて分かんないならまだ良いの」


七女「うん」


長女「でも『ダンスについて話しませんか?』だよ?分からないんなら『教えてください』くらい言いなよ!ダンスについて知ってるんならもっと『自分はダンス知ってますよ』的な事言うなり何なりあるじゃん…」


六女「書いたやつ誰か目星つけた?」


長女「分かんない、もし誰か分かったら退職する自信しかないもん」


次女「お疲れ、もう踊らないように」


長女「私マジリアルガチにこの対応が一番好き」


次女「踊るな、俺の前以外ではナ…☆」


長女「キャーーー!!!ごめん話しすぎた、ほか誰かある?」


三女「私は今度話すわ!五女ちゃんある?」


五女「私…あ!あった、元カレとの大喧嘩!」


三女「聞かせて!」


六女「まあ嫌なことかどうかは喧嘩の原因にもよるけど」


五女「元カレの浮気」


六女「よし、ぶち殺せ」


五女「あのね、でも私が悪かったのかもって思っちゃう…復縁しようかなって…大人げなかったかなって思っちゃって…」


七女「なんで!?」


五女「だって私可愛くない…」


四女「は?かわいいし」


三女「鏡見て話してごらん」


五女「かわいげもないよ……?」


次女「あって何になる?」


五女「へへ…ありがと…次女ちゃんに言われると尚更元気でるや……まあ、さ…見下されてるのは分かってたけど落ち込むって話…」


三女「なんでそんな見下すようなやつと付き合ってたの」


七女「アレだよ、例のアレ」


三女「は~何それ!最悪!!」


次女「デモ起こそ!私マスク用意する!」


五女「でもさ…私にとってのあの人は傘だったの…」


七女「傘?なんで?」


五女「私を雨とか雪とかから守ってくれるから…」


七女「あー…そうなんだ…」


次女「なんか素敵、私五女さんのそういう言葉選び好きだな」


五女「大事で…待って?」


七女「うん?」


五女「でも風吹いたらすぐ折れるしやっぱいらないわ、別れてよかった」


長女「かっ…かっけー…!」


次女「…よし、みんなこれから予定無いね?美味しいもの食べに行こ」


五女「うん!!あー!やった!!なんか今やっと吹っ切れた!あいつのためのダイエットやめれる!!焼き肉食べよ!!!!」


次女「私が奢る」


七女「かっけー!さすが帝王!」


次女「長女は明日お仕事だからやめとこっか」


長女「やーだーおーさーけーのーみーたーいー!!!」


四女「大人だろ、まともになれ」


次女「その言い方マジでウケる」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る