巨根と初仕事

仕方ないので素直にシャワーをさっと終えてからさっきまで着ていたおっさんに貰った洋服に袖を通す。


エメリアちゃんがさっきまで着用していたと考えるとなんだかこうおっぱいの部分がポカポカしてくる。


バスルームの掃除も結構丁寧にやったのでそれこそ俺の抜け毛とか陰毛とか一切ないはずだ。まさか女性のバスルームに俺なんかの抜け毛を放置していいはずがない。かなり周囲を細かく確認してトイレに流した。


さて、これからエメリアちゃんと初エッチだ。


ワクワクしてきた。


このちんこ、エメリアちゃん、入るかなぁ。

普通に考えたら入らないと思うんだけどどうすりゃいいんだろ。


ちんこを見ながら考えてると、ちんこがむずむずしてきた。


シュシュシュシュ・・・


あ、ちんこが小さくなった。


なるほど、エメリアちゃんサイズに勝手に調整されるのか。

これすげぇな。


さっきまで臍の上まで届いてたちんこが今は臍の下、5センチあたりになった。それでも結構大きいと思うけど、これがエメリアちゃんが一番気持ちいいって感じるサイズなんだとわかる。不思議な話だが感覚でそう認識できる。


神様、マジ神様。


よし!


エメリアちゃんをレイプ魔から守った。トークも一通り終わった。お互いにシャワーも終わった。


後はもう深夜に男女が一つ屋根の下にいるんだ。


全ての状況が整った。


行くか!!




バスルームのドアを静かに開けて緊張を悟られないようにバスタオルで頭を拭きながらエメリアちゃんの方を見る。


寝てるじゃん。


エメリアちゃん、テーブルで寝ちゃってるじゃん。


そんなに長い事シャワー浴びてたのかとも思ったがよくよく考えたらレイプ男たちから襲われて、必死に抵抗したりしてたもんな。そりゃ疲れて眠くもなるよなぁ。


童貞に寝てる女性を起こしてセックスに誘ったり、寝た状態の女性にイタズラするスキルや度胸は持ち合わせてなかったよ。


っていうかよくよく考えたら起きてたとしてベッドに誘う方法ってどうすればいいんだろ。

見つめ合ってキスして手をつないでベッドに連れてくのか?


え?難しくない?



なんか考えてたら俺も疲れちゃった。


今日は死んだと思ったら神様に転生させてもらって巨根になったり、ギルドで笑われたりレイプ魔たちを撃退したり女の子の部屋に初めてお呼ばれされたりと色々ありすぎたわ。


ベッドを借りようかと思ったがエメリアちゃんを抱きかかえてベッドに入れて俺はテーブルで寝ることにした。


明日は朝ギルドに行って依頼ってのを受けないとな。





目が覚めるとエメリアちゃんがまたハーブティーを煎れてくれた。昨日とは違う味だ。ローズマリーっぽい。程よい酸味が寝起きの頭をすっきりさせてくれる。


「おはようございます。」


エメリアちゃんが笑顔で挨拶してくれる。


「あ、おはようございます。これも美味しいですね。」

「ありがとうございます。今から朝食を作るのでそのまま座っててください。」

「ありがとうございます。」


小さなキッチンで何やら作ってくれてる。

朝勃ちをしている愚息を宥めながらその光景を見る。


世のリア充男子はこんな幸せな朝を毎日迎えて起きているのか。そりゃ仕事も頑張れるわ。

前の世界にいたときとか朝食なんて摂らずに電車に乗って、会社最寄りのコンビニでコーヒーとパンを買って食べてたくらいだぞ。

食事というより栄養補給でしかなかったわ。


出てきたフレンチトーストとサラダが身体の内側、内臓に染み渡る。

美味い。


あ、絶対に結婚しよう。

生まれて初めて女の子に作ってもらった朝食を食べながら固く心に誓った。


エメリアちゃんが将来のお嫁さんだわ。


童貞とはそれほどまでに惚れやすいのだ。


「そういえばなんだか小さくなりましたね。」

目線がテーブルに落ちているエメリアちゃんに一瞬疑問を抱いてすぐにちんこの事だと理解した。


「あ、そう言えばそうですね。寝てる間に治まったのかな。」


嘘である。厳密に言うとエメリアちゃんとのセックスの前に小さくなりました。前と言ってもまだ未遂なのだが。


「ふふ、不思議なこともあるんですね。」


本当ですよね。


「今日は一日どうされるんですか。」


「昨日こちらの町に来てまだ納税できてないんですよ。なので冒険者ギルドで依頼を受けてみようかと思います。」


「なるほどですね…。」


なんだかエメリアちゃんが思案顔だ。

考え事をしてるエメリアちゃんマジかわいい。


「であれば、薬草取りがいいかもですね。」


「薬草ですか?」


「はい、報酬は低いかもしれませんが見たところスズキさんは武器や防具をお持ちでないようですし薬草取りで報酬を受け取って一度武器や防具を揃えないと魔物討伐とか難しいかもしれません。」


なるほど。確かに俺は昨日おっさんにもらった服しか持ってない。

って言うか、やっぱりいるんだな、魔物。


「分かりました。それであれば薬草取りを受注してみようと思います。」


「それがいいと思います。」


女の子と会話をしながら朝食を摂るとか幸せしか無い。このまま死んでも後悔が無さそうだから困ったものだ。


朝勃ちってのは世のカップル達が朝食後にセックスするためにあったんだな。


「エメリアさんは今日はお仕事ですか?」


こちらの世界の労働環境がわからないし今日が平日なのか祝日なのかも分からないけど人一人が生活できる給与は貰えてそうな雰囲気だ。


「実は今日はお休みなんですよ。なのでご迷惑でなければ私も一緒について行ってもいいですか?」


なんと驚いたことに、この変態の初仕事を手伝ってくれるというのか。でも流石にエメリアちゃんにそこまでしてもらうのは引け目を感じる。


「昨晩泊めていただいて、朝食にこんなご馳走まで頂いてそこまでご迷惑をお掛けすることは出来ないですよ。」


「いえ、実は私もハーブの採取で森に入りたいなと思ってまして、ちなみに私、薬草の知識もあるからお役に立てると思いますよ?」


確かにこっちは異世界一年生の右も左も上も下も分からない、雑草と薬草の違いもわからないブサメン童貞だ。

ハーブや薬草の知識を持ってるエメリアちゃんがいればかなり助かる。


「なるほどそれではご一緒頂いても宜しいでしょうか。」


「はい、よろしくお願いしますね。」


笑顔で返事してくれるエメリアちゃんは多分天使と並んでも見劣りしないくらい可愛いと思った。


乳首はピンクだったし。



朝食を終えて二人で冒険者ギルドに向かった。

ちなみに今日のエメリアちゃんのファッションは白い七分丈のシャツと茶色のノースリーブジャケット、生地の厚い黒いズボンとスニーカーを着用である。後は薬草、ハーブを入れるための大きな革袋を持っていたのでそれは俺が持ち歩くことにした。

俺は言わずもがな昨日からずっと一緒。


冒険者ギルドに到着した俺達はまず掲示板に向かった。


「私も夜食事する時にここのお料理を食べに来たことがありますけど全然雰囲気違いますね。」


エメリアちゃんの言う通り昨夜ご飯を食べてるときとは全然雰囲気が違う。

あれだけ騒いでいた冒険者たちは静かに掲示板の依頼を見たりパーティメンバーと色々な相談したりと結構真面目な雰囲気だ。


イメージとしてはそれこそ始業前の会社の雰囲気だ。始業一時間前に出社することとか意味分かんないままだったわ。多分一生分かんないわ。


エメリアちゃんが薬草取りの依頼書を剥がして持ってくる。


「これが薬草取りの中でも一番報酬が良さそうです。」


「同じ薬草取りの依頼でも何か違いがあったりするのですか。」


「採集の難易度ですね。例えばその辺の草原に生えているようなどこにでもある薬草は報酬が低いですし、魔物がよく出現する場所に生える薬草とかはかなり高かったりします。」


マジでエメリアちゃん有能だった。ついてきてもらって本当にありがたい。


「でもそうするとこの依頼は結構危険じゃないですか?」


「いえ、実はこれ、採集自体は難しくないんですけど発見難易度が難しいんですよ。」


なるほど?

エメリアちゃんが言うにはこの薬草の生えているエリアは滅多に魔物が現れないらしく採集は普通に手で行うことが出来るらしい。ただ生える場所に特定の条件が揃っていることと似たような雑草もあることから知識を持っている人でないとなかなか成功しないのだそうだ。


一通り今回の依頼内容をエメリアちゃんから教えてもらって一緒にカウンターに持っていく。なんでも冒険者の資格が必要らしくエメリアちゃんは持ってないらしい。更に詳しく聞くと冒険者や商人、貴族やらなんやらでステータスカードの違いがあるとの事。

やっぱいるんだな、貴族って。


カウンターには昨日のおっぱいのねーちゃんがいた。


「あら!巨根のおじさんじゃない!早速一人ヒィヒィ言わせたの!?」


顔を真っ赤にして俯くエメリアちゃんが可愛い。ヒィヒィ言わせたかった。


「いえいえ、昨夜宿を取れず困っていたところを助けていただきました。なんでも薬草の知識をお持ちということで今回の依頼までお手伝い下さると仰って頂き甘えさせてもらってる次第です。」


恥ずかしそうにお辞儀するエメリアちゃんを見ながらおっぱいがつまんなそうにしている。


「ふーん、あんたのジョブが気になったから実は昨日調べてみたんだけど過去に一度だけ同じジョブの人がいたみたいよ。」


めちゃくちゃ気になることを言ってきた。


「そうなんですか?その方は今どうされてるんですか?」


「それがわかんないのよね。依頼を受けたりしてたから判明したんだけどそれってつまりは冒険者だったって事、最後の依頼はもう二十年も前よ。」


つまり生きているかどうかもわからないってことか。


「まぁでもここの履歴にあったってことは少なくとも王都にいたんでしょうね。」


ふむふむ、今現在この町にいるかどうかもわからないのか。

俺みたいにちんこのサイズを操作することが出来るのであれば外見から判別は出来そうにないな。


「ありがとうございます。また、何か分かることがあれば教えて下さると幸いです。」


「そうね、私もあんたが何を成すのか興味があるわ。困ったことがあればいつでも言いなさいな。私はクレアよ。」


「クレアさん、ありがとうございます。今後とも何卒宜しくお願いします。」


「はいよ。」


その後クレアは依頼受注の手続きを済ませ「がんばって。」と言って送り出してくれた。


良いおっぱいだ。


エメリアちゃんとの初夜を迎えた後にでも一発お誘いしたい。


最初はエメリアちゃんがいいとは今朝からの切実な想いだ。


こうして異世界で初めての依頼を受けた。

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