3話 震える体
文化祭が終わり、クラスメイトは二週間後に控えた中間テストに向けて、自習に取り組んでいる。私もその一人だ。
教室の窓際の席で英単語帳をぱらぱらとめくっていると、スカートのポケットに入れていたスマートフォンが震えた。
メッセージの通知。
差出人を見て、今度は私が震えた。
さくらの母親からだった。
ああ、さくらは元気になって、もう退院したんだろうな。よりによって中間テストの直前なんて気の毒だなあ。明日学校に来たら、一緒に勉強しよう。
そう思っても、滲んだ視界と震える体は正直だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます