3話 震える体

文化祭が終わり、クラスメイトは二週間後に控えた中間テストに向けて、自習に取り組んでいる。私もその一人だ。


教室の窓際の席で英単語帳をぱらぱらとめくっていると、スカートのポケットに入れていたスマートフォンが震えた。


メッセージの通知。


差出人を見て、今度は私が震えた。


さくらの母親からだった。


ああ、さくらは元気になって、もう退院したんだろうな。よりによって中間テストの直前なんて気の毒だなあ。明日学校に来たら、一緒に勉強しよう。


そう思っても、滲んだ視界と震える体は正直だった。

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