第84話 ウインの祖母が勇者?

「イノマ神様!素晴らしい身体に変えて下さって有り難う御座います!」

「イノマ神様!生まれ変わったこの身体、部族の為戦い続けます!!」


「ショタはこの北大陸の王となり、部族を問わず全てを救い平和な大陸にせよ!」

「は?はい!頑張ります」


「ウインは南大陸の女王となり、部族を問わず全てを救い平和な大陸にせよ!」

「はい!ご神託を遂行致します!でも南大陸?とは何処ですか?」


「キモサベ!オフィティカ・ウインを生き返らせて下さって感謝します!」

 ※『キモサベ』は直訳すると『旦那様』だが『崇拝するお方』と言う意味で老婆は使っている。


 ウインにすがり付いていた老婆が私を拝んでいる。

「ウインのお婆さん、これをあげる」

 怪訝そうに眺める老婆に使い方を実演して見せた。

「これは気合い砲と言って、気合を込めて発射すれば魔物を倒せる」


 私が発射した凄まじい威力に戸惑いながら老婆も発射した。

 憎い魔物が倒せる!気合を込めた老婆は、予想外の威力を発揮した。

「イノマ神様!神器の下賜有り難う御座います!!お陰で私も戦えまする!」

「無理をしないで、身を守る護身用として使って」

「ははぁ!ババの身体まで気遣ったお言葉!胆に命じまする!!」


(このお婆ちゃん可愛い!何かしてあげたく・・・!!)

「ピーターこの女性、身体調整!」

 気力十分の老婆、元女騎士コズミの様に若返り調整出来ると閃いて正解だった。


「オリョ?・・・娘っこになった!」

 娘は言い過ぎ、おばちゃんだろ?って突っ込みは喜んでる所に水差ししない。

「凄いイノマ神様がお婆ちゃんを若くして下さった!ワキヤン・チカみたい!」


「ウインのお婆さん、以後ワキヤン・チカと名乗りなさい!」

 ウインが言った名前、チカがお婆ちゃんにピッタリに思え、言ったが私の命名には力が込められるのを忘れてた。

「キモサベ!イノマ神様!!命名ありがとうございます!小さい雷を落とす事が出来まする!」

 ワキヤン・チカが小雷と言う意味とは知らんがな!


 部族の先頭を走り雷をバリバチ発生させ、麻痺させた魔物を気合い砲で撃ち散らす勇者チカの誕生だった。


 ショタとウインも命名して欲しそうな素振り。

(狼煙のろし名人に勇敢な女って良い名、変えないよ!)


 充満している魔素を利用した、炸裂する火球放出の『火焔砲』を渡してやった。


 行き過ぎかな?核兵器作れる技術が有る世界、問題無い!武器妖精のスミレが、イヨタケ大酋長達に電磁トマホークを渡してる『命大切』に!




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