第81話 5人の勇者誕生

 翼竜のドロップアイテムは、何処に落ちたか分からない為不明だ。

 地竜のアイテムは直径20㎝の魔石に、抱えるくらい大きいミスリルだった。


「こんなに簡単に手に入っては、ミスリルの有り難みが無いな」


 魔鉄よりミスリルの方が圧倒的に強力な武器になるが、この世界の人達は銃器に馴れ過ぎ剣技の出来る者が殆ど居ない、先ずは未開で文明の遅れた大陸の原住民の訓練から始める事にした。


 手が回らない事からか、インドやチャイナに対しての同化政策でなく、植民地支配政策のお陰と言って良いか?原住民アボリジーニは独自の文化に原始的な独自の戦い方を忘れて居なかった。

 アボリジーニの戦い方は、対魔物戦には好都合では有ったが、残念だが銃器武装のイギリス軍に対し独立国を建国出来るかは別問題だ。


 魔鉄製の武器で戦い出したアボリジーニ達は、有利に戦えだした。

 スミレはアボリジーニの鍛冶師に、ミスリルの加工方法を教え更に強力な武器で武装したアボリジーニ達は、大人数で対処し地竜や翼竜も討伐出来る様になった。




 アボリジーニ達に拝まれながら、私達は南山脈に向かった。




「あれ?美咲姫が居る?」

「イノマ様!南山脈ダンジョン群、ここがオーストラリアで一番面白い所!つい長居してしまいました」


 美咲姫は原住民の若い男女とパーティーを組んで、ダンジョン探索をやって居た様だ。

 データー妖精の美咲姫は、対魔物用の武器の知識も有った様で、原住民のデュラルにジェッダとタウ、ビンディにタリアの5人に剣や弓を装備させて居た。


「イノマ様、この子達を超人にして貰えませんか?」

 救援が遅れ、5人の男女の親は魔物に喰われ全員身寄りの無い孤児に成ってるそうで、保護して行動を共にしている内見捨てられなくなったそうだ。


 5人を全裸にし、ピーターの超人養成ギブスを装着させた。


 デュラルにジェッダとタウ、ビンディにタリアの5人、アボリジーニの勇者が誕生した。

 スミレは5人に電磁ソードと気合い砲を各々装備させた。


「美咲姫、ミスリルや魔鉄の加工知識持ってる?」

「はい」

「この子達はこれで大丈夫!北山脈のナパチャリって鍛冶師にミスリルと魔鉄の加工知識を与えた、美咲姫も可能な限り見所の有る鍛冶師に知識を与えて!」

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