第78話 フランスの事情

 フランスの独裁政権、植民地政策を引き継ぎ強く推し進めたジャック・シラク大統領は、イノマの大統領官邸砲撃時に死亡していた。


 フランスの暴走状態は軍務大臣エマニュエル・マクロンに寄るもので有る。





 国際連盟、と言うよりイノマは、イギリスとドイツの無条件降伏を受理し、世界に向けて戦闘行為を続けるフランスに最終通告『3日後神罰投下する!』と発信した。


 反応が鈍かったスイス、デンマーク、ルクセンブルグの3国がやっと無条件降伏してきた。


 3日後イノマは自在車を引き連れフランス上空に転移し通告した。

「私は異世界の大女王イノマ!3日前の通告、フランス首都パリの消滅を実施する!」


 フランスはぎりぎりにガブリエル・アッタル新大統領から、無条件降伏の表明が有った。



 壊滅の踏ん切りやる気充分を挫かれ、憤慨しながら降り立ったイノマは、フランス大統領の死亡で無政府状態、戦時下特別措置で新政権樹立させギリギリ降伏通知出来たとの、だらだら長い言い訳を辛抱強く聞いてやった。


 ※大統領が首相を指名する、フランス内政の無い世界です。

 拙作は異世界ファンタジー創作で有って、実在する人名国名とは無関係です。




 ガブリエル・アッタルは空から降りて来るイノマを見上げ、神罰投下をぎりぎり阻止出来た幸運を神に感謝したが、イノマ様自身神の様な存在だと改めて思った。


 大統領官邸地下シェルターに避難させて居た娘が、キラキラした瞳で飛び出して来て止める間も無くイノマ様に話掛けた。


「イノマ様!私はジャンヌ・アッタル、イノマ様の仲間になればカコさんの様に超人に成れるのでしょ?」

「ん?私が仲間と認めればだ!同行しただけでは超人には成らん」


「オクシタニー地方のロデーヴにモンスターが出るの!私超人になって町を救いたいの」


 成る程、大統領の娘ジャンヌ・アッタルは良い子の様だ。

「超人になれば、元の普通人には戻れ無い、力が強過ぎて力加減の訓練も必要になるが、良いのか?」


日本ジパンのカコさんも、元普通人だったのでしょ?私も大丈夫よ!」


「小さくても良い、個室に案内して!秘術を授ける所を一般人に見せたく無い!」


 スキップしながらジャンヌが個室に案内した。

「ピーター!」

 名を呼んだだけで意図を理解し、見回して居た。

「主様、監視カメラと盗聴器の機能停止させました」


「ジャンヌ全裸になって」

 ジャンヌは全く躊躇無く全裸になり、キラキラした瞳で私を見てる。

「ピーター、超人養成ギブス!」

 ピーターは透明人形の超人養成ギブスを、ジャンヌの背中に押し付け、ギブスはジャンヌを包み込んだ。


「ジャンヌ、服を着て良いよ」


 そそくさと服を着たジャンヌは、所在無げに私を見てる。

「ギブスが馴染むまで3分安静にして」

 念の為5分待って外に出た。


 アッタル大統領や警備兵が注目する中、佳子の跳躍前例10M上空に私は飛行した。


「ジャンヌ全力でここまで跳躍して!」

 ジャンヌの跳躍を見守る、大統領達から歓声が湧き起こった。

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