第70話 ゴン子と佳子の冒険【1】
トルコ料理で特に気に入ったのは『ドンドゥルマ』と言う粘りけの有る伸びるアイスクリーム、製法を知りたい!
ムール貝にお米を詰めたのも美味しかった。
当分トルコに滞在して、料理レシピ教えて貰いたい。
一見平和な大国の様で、私達を害し傷付けられる存在は、この世界には皆無ですが、私達は安心し過ぎていた様だ。
今日は銘々別行動で、トルコの首都アンカラ観光を楽しんで居る。
※トルコ通貨はリラと言う紙幣にクルシュと言う硬貨が有るが、クルシュは小額通貨なので、便宜上この世界のトルコでは紙幣も硬貨もリラに統一しました。
日本円との比較、100リラ=433円
ゴン子と佳子は、佳子の自在車運転技術向上の為、トルコの町並を眺めながらゴン子指導で長距離飛行を行って居た。
※平行世界トルコの国土、ヨーロッパ側はハンガリー、スロベニア辺りと紹介したが、アジア側はアラビア海まで全てがトルコです。
第一次世界大戦が無かった世界、オスマン帝国の流を引き継ぎ700年以上この状態が続くトルコです。
従って、シリア内戦、イエメン内戦、パレスチナ問題も表面上は皆無の世界です。
「ゴン子さん、岩の帽子煙突の様なあれは何ですか?」
トルコ東部、カッパドキアの奇景に驚いて佳子がゴン子に聞いた。
「さあ?降りて見る?」
観光地らしく、土産物や食べ物を売る屋台が並ぶ賑かな広場に着陸した。
遠巻きの観光客が驚きの声を上げて居るが、今更気にもかけない二人は自在車を収納して、人混みに紛れ込んだ。
通報で駆け付けた警備兵が目撃者から事情聴取したが「放映で見た女神が降りて来た!」口を揃え訴える目撃者達に、疑問は増すばかりだった。「首都アンカラから遥か離れたカッパドキアに異世界大女王一行が訪れるはずが無い!」「取り合えず不審人物二人の少女を探せ!」
普通の服装に小柄な二人は、人混みに紛れ込むと探し出すのは困難だった。
「おじさん、そのシシ・ケバブ一本50リラ?」
「いや、異国の嬢ちゃん一本200リラだぞ」
「ボッタクリか、じゃ要らない」
「100リラに値下げしてやるから買え!」
「偉そうに買えと命令するか?オヤジ首都アンカラの高額屋台で50リラだったぞ!ボッタクリは気分が悪い!こんな所の屋台でバカ高い物食うと腹痛起こす!」
二人を探して居た警備兵が、騒ぎを聞き付けやって来た。
「警備兵様良いところに来て下さった!この二人屋台の物を食うと腹痛起こすとの暴言!営業妨害で有ります!」
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