第68話 神の降臨?

 その日世界中の人達が空を眺め、トルコの首都アンカラの市民も全員空を眺めて居た。

「「「「「「「「「「女神の降臨だ!!」」」」」」」」」」


 長く続いた謎の発光現象の直後、異世界の大女王様の信じられない放映メッセージに、世界中の人達が空を眺めた。


 トルコのアンカラ、大頭領官邸がある首都心の住民達は、女児と男児の二人と護る様に取り巻く多数の球体がゆっくり降りて来る、神の降臨としか考えられない状況を眺め立ち竦んで居た。


 イノマ達が高空から降りて来る様子は、大頭領官邸に詰めて居た報道カメラマン達が撮影し、実況放映は世界に発信された。


「ピーター、ゆっくり降りる意味が分からん」

「ちょっとした、効果的演出です」

 ピーターは説明不足、効果的演出?


 私達が降り立って、周辺を見てなんと無く分かった。

 辺り一面の人達全員が平伏して居た。



 大頭領官邸から映像で見た顔、エルド大頭領と補佐官らしき男達が転げる様な勢いで出てきて平伏した。


 ウランとコバルトは、自在車から出ると元の5mの巨体に戻ってる、これを見ると恐怖だろう。

 イノマはちょっと検討違いの解釈をしてるが、生身で超高空から降りて来た神力をはち切れるほど吸収したイノマは、信じられない高威力の神力が漏れ出て居るのに気付いて居ない。


 イノマの神々しさに、思わず平伏す住民達だった。


「エルド大頭領、それでは話が出来ん立って貰えないか?」


 恐る恐る立ち上がった三人、エルド大頭領が話し掛けて来た。

「イノマ大女王様!初めまして、私はトルコ国大頭領エルドで有ります!こちらはオランダのマルク・ルッテ首相、こちらはベルギーのアレクサンダー・ドゥ=クロー首相です」


 オランダにベルギーの首相?何でトルコに居る?


「不審に思われないで下さい!ルッテ首相にクロー首相の相談に乗っていただけで、この状態は偶然で有ります!不愉快に思われるなら、二人の首相は会見から外します!」


「私と同盟を結びたい国の代表で有ろう?纏めて会見を行う」

「寛大なお心使い感謝します」


 ピーターの言う演出の意味が分かった、最初から私が上位の立場として話を進める為の効果的演出だった。

 一行の最弱だが強そうに見えるウランとコバルトが居ても、子供にしか見えない私達では、普通相手にされない。


 大頭領官邸に入り会見を行った。

 私にピーター、ゴン子に佳子スミレニコとマリン、アキナにコズミ、ウランにコバルトも170㎝と160㎝の小型化で同行してる。

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