第62話 イリスの祖国に行ってみるか?

 別に不便な放映送信に頼らずとも、トルコ国に自在車で飛んで行き直に会って話た方が早い。

「私は異世界の大女王である!建設的意見を聞くはやぶさかでは無いが、貴様らの面子など知った事では無い!私が面倒に思えばカンゲイ世界に戻る!その様な態度、日本の総意として受け取った!勝手にすれば良い、以後私の後ろ楯はあてにするで無いぞ!この世界の日本に、私は何の思い入れも無い!」


 宮内庁役人達は青くなって引き下がったが、それだけでは終らなかった。

 宮内庁役人と私の会話は、私に着きっきりの国営放送が、日本中に放映してしまった。


 当然の事、一般人や妖怪からも非難が宮内庁に殺到したそうだが、身から出た錆び私は知らんぞ!




 データ型オリジナル妖精美咲姫が面倒な報告をして来た。

「イノマ大女王様、イギリス空軍爆撃機とドイツ空軍爆撃機が落とそうとした新型爆弾とは、核爆弾でした」

「カクバクダンとか、意味が分からんが面倒そうだな」


「今回カラス天狗達の働きで、核爆弾投下は防ぎペキンとモスクワに投下し2都市が消滅しました」

「カクバクダンとかは別の場所に投下されたのか?」

「はい、ドイツ植民地の首都とイギリス植民地の首都に投下、2つの首都が消滅しました。この誤爆失態を改善する為、ドイツは無人飛行する核爆弾を開発中と思われます」


「それって不味く無い?無人飛行するカクバクダンは、カラス天狗の認識障害通用しないね?」

「そこで提案です、イリス様には無理ですが万能魔道具妖精3人と真名契約され神をも越えるイノマ大女王様なら可能、重金属ウランの消滅をお願いします」


「ん?ウラン?消滅?」

「イノマ大女王様は折角妖精3人の能力を取り込まれながら、全く利用されようとして居ません」


 データー特化、知識豊富な美咲姫が言うには、私に遣る気と構想力欠けてるそうで、イメージして遣る気に成れば大概の事をこなす能力が私に有るそうだ。


「イリス様の記憶で、岡山の人形峠の見学をされたそうです、人形峠はウランの鉱石採掘の坑道が有って、中は飛行石の洞窟みたいに綺麗だったそうです」


 ※動燃、正式名動力炉核燃料開発事業団に、弁当付きバスの送り迎えの招待されて子供と、人形峠ウラン採掘坑道(通称見学坑道)の見学に行った事が有ります。

 坑道内の照明を消し、紫外線を照射すると『天空の城ラピュタ』の飛行石の洞窟内の様に見事でした。


「イノマ大女王様、ダメ元の試しに人形峠のウラン鉱石を消滅されては?」


「ダメ元の試しか、やって見る価値はある」

 ウラン鉱石の様な人類に不要で危険な物は消し去る方が良さそうだ。

「イリス、ウラン鉱石を消滅させたら、本当の祖国に行ってみるか?」

「行けるなら行ってみたい!」

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