5章 本当?ダンジョン七不思議

第42話 人面犬

 私にピーター達3妖精、ダンジョン探索したいと着いて来たゴン子にアキナとコズミ、アイヌソッキのマリンは100m上から落ちてくる水飛沫みずしぶきを浴びながら滝の裏に向かった。


 滝の裏は、湿って居るが広い広場になっていて奥に洞窟が有る。

「キジ、あれがダンジョン入り口か?」

「中は気持ち悪いので、儂は入らん危険は無いじゃろが、気を付けて行け」


 妖怪のキジムナーが、気持ち悪いとは?何が待ってる?

 ワクワクしながら私達はダンジョンに入って行った。

「イノマ様、このダンジョンは龍神が作った物じゃ無い、異質なダンジョンだ」

「ピーター?ダンジョンは元々異質な物だぞ?」

「イノマ様、オリジナル様は、私達が管理してたダンジョンとは全く違ったことわりの物と言われて居ます」

「?」


「ニコ分かり難い言い方、イノマ様、カンゲイ神の前にこの世界を管理されてた、別の神が作った物で私達ダンジョン妖精では、理解不能なダンジョン。と言えば分かって貰えます?」

「成る程、ダンジョン妖精のお前達でも、何が起こるか分からんダンジョンって事だな、面白い行くぞ!」





「あぁ、これは気持ち悪いな」


「ほっといてくれ!侵略者ども帰れ!!」


 イリスが犬と言ってた動物だが、不細工な男の顔をした者が立ち塞がった。


 ※転移者のイリスなら『人面犬』だ!!と喜んでいただろう。

 ※江戸時代の文人・石塚豊芥子の著書『街談文々集要』に、ある牝犬の産んだ子犬の1匹が人間そっくりの顔であった。

 昭和の終り頃、高速道路を時速100㎞で走る云々は都市伝説で、江戸時代には立派な妖怪でした。

 

 当時、「梅毒患者は牝犬と性交すると治癒する」との迷信があり、その結果、産まれたのがこの人面犬だと噂された。



「会話が成立するなら、攻撃はしないダンジョン見学させて貰えないか?」

「侵略者、立ち去れ!」

「一瞬で制圧出来るほど、我々は強いぞ!危害は与えない、見学させてくれ」


「立ち去らないなら、問答無用!」

 不細工人顔の獣が3匹襲って来たが、瞬間アキナとコズミ、マリンに殴られ吹き飛んだ。

「優しく押しただけなのに、弱過ぎる」


「こんなに弱いとオボノヤス達が恐くて、ダンジョンに引きこもるしか無かっただろうな」

 アキナ達物凄く手加減した様で、ヒクヒク痙攣しているが死んでは居ない様なので、久し振りにヒールしてみた。


 私は元々薬草を食べて育ったヒールスライム、ピーターが便利過ぎて私が回復させる必要が無かったが、回復魔法くらいは出来るよ。


 不細工人顔の獣3匹は、瞬間立ち上がりまた攻撃して来て、アキナ達に殴られて吹き飛んだ。


「話は出来るが、会話が成り立たないほど、馬鹿なのか?馬鹿うましかは旨いが、こいつら旨いだろうか?」

 何回目かのヒールを掛けながら言った言葉に、不細工人顔はビクっと反応した。


「俺達不味いぞ!」

「俺達食うと下痢するぞ!」

「降参!」

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