第14話 撃つ者で威力が変わる気合砲

ピタゴラスベルタ、ピーターとは存在を半々の交換だったが、スミスシータはオリジナル妖精じゃ無いためか、一方的に何か私に入り込んで来た。

私の何かが更に変わったようだが、自覚症状は全く無い、悪い変化では無いだろう。


イノマを良く知っているモノ達だったら指摘しただろう、イノマの10歳位に見える幼い容姿が、13歳の年齢相応に成長して少女っぽさが抜け中性的な雰囲気になり身長も145㎝程になているのだが、ゴン子もピーターも気にして居ない、アキナとコズミは会って間がないので変化を何とも思って居ないし、イノマをリーダーで偉大な存在と思っているため、変化したとも感じて居ない。


「スミレ、ヒドラが落とした3本の筒は何だ?」

「砲撃する者の実力で、威力が変わる『気合砲』です」


「威力が強過ぎるのは人に害をなす、スミレ!ダンジョン作り変えろ!1階層と2階層はナイフ、3階層は普通のロングソード、4階層に5階層は少し難易度を上げて、超振動ナイフとソード」


ダンジョンが揺れて、改造が終ったようだ。

一応確認に1階層に入った。

「この魔物見たこと無いぞ」

「主様、コボルトです、ゴブリンより弱く設定にしました。ショボいナイフを落とします」


2階層はゴブリンで投的とうてきナイフ、3階層ワーウルフで普通の剣、4階層はビッグボアで超振動ナイフ、5階層はストーンゴーレムで超振動ソードだった。


「完璧!入り口周辺には、ベルタダンジョンと同じ臭いガスを流して魔物に人も避けるように細工して」



このまま放置する訳にも行かず、公都にまた帰りウエルズ公爵にダンジョンの報告をして、モノに超振動ソードを渡すよう頼み、公都を離れた。

「ナマカゼ町の聖教市寄りの山脈急斜面の中腹でダンジョンを発見、ダンジョンの守護者と思われる三つ首ヒドラを倒し開放した!少し難易度の高いダンジョン、調査探索はモノに任せる」

と言い残したので、後はモノ達が上手くやってくれるだろう。



武器ダンジョンに転移、そのまま山頂まで駆け登った。

眼下は一面原生林が広がって居る。

「この辺りはシバレル東部だな、ピーター、スミレ何か感じるか?」

「主様、10ヵ所ダンジョンが有ります」

「主様、1ヵ所以外手付かずダンジョンです」

「9個も手付かずダンジョンが有るのか?」

「この辺りは全く民家の無い未開拓の原生林、一ヵ所は主様がご存じの者が頻繁に入っている様子」


「ダンジョンマスターが居る所は在るか?」

「1ヵ所在ります」

「在るんか!」(何なんだ?妖精だらけじゃないか!)

「何の妖精だ?」

「カッパー超小型乗用魔道車妖精です」

「乗用魔道車?馬車やソリのような物か?」

「カッパーも私シータと同じベルタ型魔道具妖精の下位互換妖精です」


「ベルタ型はヒドラが好きなのか?」

このダンジョンも入って直ぐ、三つ首ヒドラが1階層中央に鎮座していた。

私とアキナにコズミ、3人で気合砲を構えた。

銘々頭を狙い気合を発射し、一撃でヒドラを倒した。

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