第13話 新しい妖精
「東列島王国に隠れる前に、行った事の無いシバレル連邦って国に行ってみたいけど、どう思う」
「リーダーは特級冒険者、ピーターとゴン子は上級冒険者で国境は関係無しで通れますが、私とアキナは中級冒険者、国境は越えられません」
「国境を越えなくても向こうに見える山脈を越えれば、山向こうはシバレル連邦だよ」
「うわぁ!イノマさん悪だね!」
コズミは意外と遠慮無い物言いをする、ピーターが仲間にしたいと結構強引な工夫しただけの事は有る、私の好みの性格だよ。
……あぁ私の半分をピーターが取り込んだ影響か?ピーターの半分を私は取り込んだはず、私の何が変わった?
スライムだから限界が有る?
何か変わったか、と考えてみたが自覚出来る何かが有るはずも無く、考えるのを止めます。
「急斜面だけど、皆行けるね?」
「「余裕だよ!」」
「主様飛び越えるって事も出来ますよ」
「ピーター、有り難う!駆け登る事が無理そうなら頼むね」
全員で駆け足登山を始めました。
「皆待った!ダンジョンだよ」
一気に登りたかったのに、こう言う時に限って面白そうなダンジョンを見付けてしまう。
「主様!このダンジョンには妖精が居るようです」
「そうダンジョンマスターが居るの…逃亡を決めた私!もう何でもバチコイだよ!入ろう!!」
イリス大王様が集めてるダンジョン妖精を、私が二人も見付けた事が知れると、困った事になる、それも一人の方はイリス大王様がずっと探されてたベルタ型オリジナル妖精だよ!
もう今更何が出てきても
ダンジョンマスターの居るダンジョンは、全て高難易度ダンジョン、注意しながら入ります。
「うわぁ!これは無理!!」
いきなり三つ首ヒドラが待ち構えて居ました。
「主様、1頭です倒しましょう!」
5人全員長い超剣を構えます。
「4本の脚を、銘々攻撃して即離脱の繰り返しで、ヒドラを地に伏せさせて三つ首を一気に切り取る!行くよ!!」
超剣で斬り付けても、ごつくて丈夫なヒドラの脚に負わせるのは、掠り傷程度です。
根気良く斬り付け離脱を繰り返し、やっとヒドラが地に伏せました。
「首を一気に切り取る方法は?」
モタモタしてると、ヒドラが傷を回復させます。
「主様、この剣なら一気に切り取る事が出来ますよ!超振動ソード!!」
ピーターに渡された剣を持つと、手が痺れるようです。
長時間は持てそうに無い剣を、私にアキナとコズミが持ち、一気にヒドラの首を切り取りました。
「この超振動ソードって凄いね!硬いヒドラの首をチーズでも切るように切り取れたよ」
「僕はベルタ型オリジナル妖精のピーターだ!ダンジョンマスター、我々の実力は分かったで有ろう!出てきなさい!」
『ベルタ型オリジナル妖精様、私はベルタ型のシータ』
「シータ?聞いたことが無いな?何の妖精だ?」
『武器の妖精で有ります』
魔道具に武器の妖精?契約しない方が無難かな?
『主様名前を付けて下さい』
「やはりそうなるか…武器、鍛冶屋、スミスと命名!」
『主様?私の
また適当に言ったのが真名だった。
「真名で呼ぶ訳に行かん、愛称スミレで」
瞬間スミスは少女に変わった。
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