第11話 ギルド試験

「コズミは私達の仲間にします、値段を言って下さい」

「勿論無料で御座います」

「無料…ではこの魔道具手錠を進呈しよう、逃走の意思を無くし素直に命令に従う、最近ダンジョンで手に入れた貴重な魔道具です」


 手錠を一つゴウダ店長に渡しました。

「おうっ!気になって居りました!見た事が無い魔道具!有り難う御座います!これは嬉しいです裏魔道具職人に研究させます」

「ゴウダ店長、部屋を貸して貰えます?コズミと確認打ち合わせが有ります!」

「この小部屋をお使い下さい」


 私達4人とコズミが部屋に入りドアを閉めます。

「ピーター盗聴と監視を完全遮断して」

 どんな無茶振りでも完璧に実行してくれるピーターは凄いです。

「コズミさん、私達には他人に知られたく無い秘密が有ります、おそらくこれから逃げ隠れする生活になります。私達の仲間になると後悔すると思いますし、秘密を絶体漏らさない自信が無いなら宮殿騎士に戻れるよう手配してあげるので、私達とは無関係になって下さい」


「何が有ろうとも、イノマ子爵様の仲間にしていただきます」

「もう一度確認します!私達は人類の平和の為、存在を隠します絶体後悔すると思いますよ宮殿騎士に戻った方が幸せに暮らせます」

「イノマ子爵様の騎士になります!」


「では仲間にします、服を脱いで下さい」

 時間が惜しいので、脈絡の無い変な命令と自分でも思いながら言ってみた。


 突然服を脱げって言ったのに、全く躊躇ちゅうちょする事なくコズミは全裸になりました。

「ピーター、身体の古傷修復」

「修復と若返り活性化しました」

「ギリギリ間に合うってこうする気だったの?」

「はい、コズミには仲間になって欲しかったのです」

 ピーターは私の半分(と言ってもコピーらしい)を取り込んで、私の意識してない何かをやろうとしてる。


「超人養成ギブス装着」

 アキナと同じ様に透明人形ひとがたの魔道具を、コズミの背に押し付け装着させました。


「コズミ、服を着て良いよ、それから仲間の印、収納の腕輪を着けて…何をされたか聞かないの?」

「仲間になる儀式でしょ」

「私は人に見えるが正体はスライムよ、ゴン子は元魔物のゴブリンで人より強い、ピーターは1万2千歳、神に1万年前滅ぼされた龍神達が造った妖精だから人外超人、アキナは貴女と同じ超人養成ギブスを装着中だから超人的な力持ち、勿論コズミも今は超人になってる、隠してるほんの一部の説明、後悔した?」


「ワクワクしてます!!」


「コズミも予想以上に変人だね、では冒険者ギルドで登録するよ」




 どう言う連絡網が有るのか、既にギンタギルマスは私達のやった事、違法人身売買組織の摘発を知っていました。

 ピーターとゴン子は上級3等に昇級して、アキナとコズミの簡単な試験ギルマス室に飾って有った超剣で素振りが出来るかでした。


「なぜこんな剣で素振りが出来る?」

 試験は合格したようですが、ギンタギルマスがなぜか落ち込んでいました。

 二人には中級2等のタグが発行されました。

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