第10話 公都奴隷商

 ゴウダ奴隷商の前で女に変えた7人の誘拐犯を取り出し、引き連れて入りました。

 身分を名乗ると、店主らしき男がもみ手を始めました。

「イノマ様!ハンエイ町のゴウツから、お噂は聞き及んでおります!当店も卓越した戦闘奴隷を取り揃えて居りますです!」


「訪問したのは、公都の大臣や執務官が黒幕の、違法人身売買組織の摘発時、捉えた犯罪者7人を売りに来た、補足だが東ウエルズ市のダクミ奴隷商は違法人身売買組織の店だ」

「…貴重な情報有り難う御座います、ダクミ奴隷商はそう言う噂を聞き及んで居ります、取引は一切御座いませんです!ご安心下さい

 犯罪者7人はその女性達で御座いますか?別室で査定させて頂いても宜しいですか?」

奴隷商の査定とは、全裸にして身体の隅々すみずみ、歯並びから体型皮膚の情態に女性なら性行為の有無に腟内の異常の有無、排泄器官が正常で有るか(痔や尿道炎で無いか)など、非常に屈辱的扱いに屈服するような検査されます。


「アキナ、どうだ?」

「査定して頂いて結構です、売値を先に言います、7人で金貨15枚のつもりです」

「はい、ご希望に叶うよう査定致します」



 商談コーナーで。

「あの7人は、あんなに見えて男顔負けの荒くれ者、商談成立したなら即奴隷の首輪を付ける事をお勧めする、拘束手錠は貴重な物で返還して貰う」

「はい、承知して居ります、イノマ様は奴隷のご購入されませんか?奴隷商人の私が言うのも何ですが、非常に優秀な元騎士ですが、陰謀でおとしめられて哀れ過ぎる身の上、イノマ様の様な方に買い取りされて、幸せになって貰いたい人材で御座います!是非ご一考願いますです」


 査定担当者が書類をゴウダに渡してる、ゴウダはさっと目を通した。

「非常に見目が良く、状態の良い7人の若年2人が金貨6枚、5人が金貨10枚、貴重な情報のお礼をいれまして、金貨17枚で買取り致します」

「それで良い、商談成立です。ピーター手錠回収してきて!」


査定担当者が、金貨の袋と女性を連れて来た。

「ロップ、このお方を奴隷の所にお連れしろ!手錠を回収されるそうだ」


 ロップと呼ばれた男とピーターが奥の部屋に入って行く。

「イノマ様、先ほど説明いたしました、騎士で御座いますイノマ様の情報で納得いたしました、このコズミは元公爵宮の騎士で、アクラツ大臣の命令でダクミ奴隷商に売られる所、同僚の僻地に左遷されるナッス様が不審に感じ当店に保護の依頼をされ金貨20枚を、ご自分でアクラツ大臣に奴隷商の買取り金と言って支払われたとか」


「あぁ、分かった!コズミさんの事を公爵様に説明して、元の騎士に戻れるよう働き掛ければ良い?」

「いえ!私はイノマ様にお仕えしたいのです!」

「元凶のアクラツ大臣達を処罰して下さった、イノマ子爵様に是非保護をお願い申し上げます」


 ピーターが回収して帰ってきました。

⦅コズミは大人だ、超人養成ギブスは使えそうに無い⦆

「ギリギリ使えますよ」

 ピーターの言葉で決定しました。

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