第4話 非日常の扉はすぐ其処に…
第4話
「ん?よく見れば、他にも何人か居るな。何をしてるんだ?」
女の子の近くには、陰陽師とかが着てそうな服を着ている奴等が数人居た。
コスプレ集団か?
いや、よく見ると女の子の方も何かケモミミ着けてるな………
コスプレしながらコスプレ少女を集団ストーカーとか、世も末だな………
いや、あの女の子が犯罪者だから追ってるのかもしれないが………
いや、そしたら私服が陰陽師みたいな服の私服警官になるな………
────ある訳ないか、うん。
「──────!!」
「────────!!」
「─────────!!」
何か叫んでるな………
凄い形相だな………
殺意満点だぞ?何をそこまで………
「あっ────」
そう思っていると、女の子の顔がふと目に入った。
その顔は絶望に満ちていて、全てを諦めてしまったかの様な顔だった………
おいおい、それは駄目だろ………
そんな顔を見てしまったら、俺は………
「ちっ!クソバカだな、俺も!!」
────お前を助けるしかないじゃねぇか!!
「間に合え!!」
コスプレ集団の1人が何かをしようとしているのが、見ていて伝わって来る。
正直、何をしようとしているのかは
「────なっ!?」
割り込もうとした瞬間、コスプレ集団から炎が飛んでくるのが
火炎瓶!?火炎放射!?有り得ないかもしれないのだが、炎魔法とか!?
コレを浴びたら、間違いなく火傷するだろうな………
いや、コレは物事を都合良く考えた場合だ。
────下手をすれば死んでしまうだろう。
だけど、そうだとしても………
────あの女の子を助けない理由にはならないだろ!!
「ぐっ!!」
おいおい、巫山戯んじゃねぇよ!?
目茶苦茶熱いじゃねぇか!!
「ま、マジで本物の炎じゃねぇか!!や、ヤバいな、おい。めっちゃ火傷してるな!!コレ、ちゃんと治るのか!?」
本当なら、直ぐに病院に行くべきなんだろうな、コレ………
いや、原因を伝えるのが面倒くさそうなので、行きたくはあまりない………
どんな原因でも、あまり行きたくない場所ではあるんだがな、病院………
「まぁ、守れて良かった。大丈夫か、コスプレ嬢ちゃん?」
隅々と見てみるが、どうやら何処も燃えてなさそうだ。
少なくとも、肉体的には無事そうだな………
なら、大丈夫か!
「────逃げろ。少女を悪漢から守れる位の力はある!」
「は、はい!」
よし、ちゃんと逃げて行ったな………
なら、後俺がするべき事は………
「なっ、貴様何をする!?」
「というか、何故我等を認識できる!?」
「そもそも、人払いをした筈なのに、何故此処に居る!?」
おいおい、マジで漫画やアニメとかで言ってそうな事を言い始めたぞ、このコスプレ集団は………
────もしかして、マジか?
いや、炎を手から出してたし、有り得なくは無いのか?
でも、非現実的だしな………
「いや、それは後で調べれば良い!貴様は何をしたのか
「さぁな?お前等が何をしたいのかなんて知らないし、どうでも良いからな。それに何をしてるかなんて、俺の行動を見てれば直ぐに
俺は唯………
「────困ってるあの女の子を助けただけだ。」
「助けた?助けただけだと?ふ、巫山戯るなよ、貴様!!!」
「あの女がどれ程悍ましい存在なのか知っているのか!?」
「あの女が持つ刀がどれだけ世界に厄災を振りまく物か知らないから、そんな愚行が出来るのだ!!」
うん、全く何を言ってるか
あれか?
あの女の子は世界を滅ぼす系ヒロインって事か?
助けたせいで、面倒になるって言いたいって事か?
「無知という罪ほど、愚かな事はない。確かに良い教訓になったぞ!!」
「貴様は恐らく一般人なのだろう。本来は守るべき存在なのだがな………」
「我等の任務を邪魔した報いを受けろ、痴れ者が!!」
おいおい、守るべき存在なら、最後まで守ってくれよ………
設定はちゃんと守るべきだせ?
────しかし、どうしたものか?
両腕を火傷しちまったせいで、使えるのが脚しかない。
コレだけで3人に勝てるか?
いや、無理だな………
う〜ん、詰んでるなコレ!!
まぁ、あの女の子は守れたから良いか♪
(危ない、逃げろ!!)
ん?
今、誰が喋って………
「焼き尽くされろ、〔炎神招────」
「はぁ!?」
いきなり、眼の前で炎を出してきた男が消し飛んだ。
────文字通り、消し飛んだのだ。
「う゛ぅぅお゛ぉぉえ゛ぇぇっ────」
は、吐き気が止まらない。
間違いない、死んだんだ。
誰によってかは
人の死を目の前で見ると、俺はこうなるんだな………
初めて知ったよ………知りたくはなかったけどな!!
『人間、人間、人間だ。餌、餌、餌、やっとありつけるゥゥゥゥゥゥ!!』
あ、アレは………
────夢で見た化け物か!?
「なっ、怪異だ────」
「何故、此処に現れ────」
残りの奴等も殺された。
一瞬過ぎて、吐き気すら催さなかった。
はぁ、全く訳が
色んな事が起こりすぎて、理解が全く追い付いて来ない。
唯、1つだけ俺に言える事が有るとするのならば………
「────愉しくなってきた。」
続く
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