なぜ、犯行に至ったのか。前編。
私:「地獄ってどういうことですか?」
M氏:「その通りですよ。あの一曲を皮切りに次々曲提供を依頼してきたんですよ彼女。」
私:「え...それじゃあ。あのファーストアルバムは?」
M氏:「ほぼほぼ私が書いた曲ですよ。」
私:「でも、それじゃあ。なんで黙っていたんですか?あれだけヒットしたんですよ。普通言いますよ。」
M氏:「いや...その彼女がいろいろ初めてだったんですよ。」
M氏は俯いて答えた。もしかして...。
私:「その当時、出来ていた?お二人が?」
M氏:「はい。まあ、俺の女がこれだけ有名になっている。その陰で頑張る俺カッコいい。当時はそんな青臭い中二病的な感情で頑張っていましたよ。」
そんな過去があったなんて...。
M氏:「1年間だけ、彼女のために頑張って、それからはかなり大変でしたよ。大学の単位がきつくて。ほぼ単位を落として、頑張って残りの大学生活で取り戻して...」
私:「だから、彼女は1年で活動を中止したんですね。楽曲提供者がいなくなって...でもその間、彼女とは?」
M氏:「『お互いに忙しいし、今は会わないで我慢しましょう』ですって...まあ常套手段ですよ。」
苦笑しているが、どこか当時の自分も笑っているようだった。
M氏:「それから、3年間。彼女と音沙汰はほぼなくなって、俺が就職したときですよ。Y@MIKAの再デビュー。」
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