見えないココロ
咲翔
***
――もし、今すぐに
僕が僕で居るのをやめられたなら
きっとそれは 凄く楽なんだろう
辛い毎日から抜け出す甘い選択肢
僕は思わず 手を伸ばしてしまう
「自分」で居ることがつらい
「僕」と見られることが嫌い
その気持ちが君には分かるかい?
もしかしたら分かるかもしれないね
でも君には僕の心の内を覗けない
君も僕の本音を知り得ない
――曇ったレンズ越しに、視える僕は
どんな顔をしている?
笑ってるかな
嬉しそうかな
それが無理に貼り付けた
うわべのものの 可能性
固定観念に縛られるなと叫ぶ張本人が
人のこと馬鹿みたいにそのまんま見て
見た目だけで「元気そうで何より」と
そっちこそ馬鹿なんですかって
言いたくなる皮肉と矛盾
でもきっと僕だって無意識に
君のことを見た目で判断するんだろう
人に人の心は視えないから
分かり合えない 永遠のルール
誰も知り得ない 僕のストーリー
――とか、かっこつけて
詩とも呼べない何かを書いた僕の
心のうち 頭の中 考えている事
誰にも見せない
僕にもわからない
やっぱりわからないことだらけだ
自分のことって。
見えないココロ 咲翔 @sakigake-m
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます