EP03「ミズホモール3-C ノームコアスライム(その1)」
※side:ユイノ
3-C~己に負ける事の無い様に~
難易度 :☆???
クリア条件:すべてのノームコアスライムを倒す事
撤退条件:味方全員が同時戦闘不能判定になること
ツリーウッドマンを倒して、屋上駐車場跡地から3Fの中央コンコースに戻ってきたら、3-C区画のイベントロックをが外れていて中に入って、イベント(恐らくは即ボス戦)を行える状態になっていた。
ギルドマスターの指示のもと、ここまでの逆転戦闘を考慮して、各自がワンマン攻略ができるように装備の再確認と、消耗していた体力の回復を行う。
現在時刻が午後三時、休日とは言えあまり遅くなると、明日以降の体調にも影響が出るし、あまり深い追いしなくても、今回の攻略で得られた情報を元に、後日体制を整えてから再攻略すればいいとの、意見でまとまったために、今回は途中撤退も作戦の一つとして用意することとなった。
「では、各自武具を構えて、出撃するよ」
マスターのその声を元に、扉を開けて中に入る。
「スライム?」
元々アパレルショップだったので壁と一体化していてそのまま残っていたのであろう、部屋の中央にある鏡の前に鎮座する一匹の銀色のスライム。僕たちが気を緩めてスキルバフなしの単体攻撃を仕掛けた瞬間、スライムは背後にあった鏡へと消える。
「なんだ?逃げたのか?」
グッタが盾を地面に置くが、鏡の中に映るグッタの偶像はなぜか盾を構えたまま、こちらを見続けている。その瞬間、鏡が揺れたかと思うと、中から、僕たちが姿をそのままにして出てくる。
「面白い、姿を真似るスライムか。クエストタイトルの意味が分かった。ならば、過去の自分を超えてみるまで」
ミナセがそう宣言すると同時に、スライムでできた分身が一気に襲い掛かるので自分の分身を連れて、各自距離を取る。 偽物が本物に勝てる事なんてないのに・・・。
───2───
ミナセ達と距離を取り、かつて商品をしまっておいたであろう倉庫を利用してスライムとの銃撃戦を行う。こちらが先に撃ち、向こうが身を隠してやり過ごす。その直後に弾丸が飛んでくるので、こちらも身を隠してやり過ごす。このような弾丸のキャッチボールを行っていてはラチが開かない。向こうが持っているのは、サンダーバレットの様であるが、僕が撃っているものが雷のエフェクトと麻痺効果を持った弾丸なのに対して、スライムが撃っているは、雷鳴のような発砲音はするものの、弾丸そのものは、雷属性のエネルギー弾であり、追加効果が無い様に見える。
もし僕の仮説が正しければ、後三発撃てば砲身過熱によるクールタイムが来るはず(僕が使っているのは多過射出対応工事済 )、その隙に相手の懐に潜り込む。
目論見通りに弾丸のキャッチボールが止む。その隙にサンダーバレットからバレットソードへと持ち替える。
『グランドアミュレット』
スライムが保険の為に用意していたであろうバリアを弾丸で破り、一気に刃で斬りにかかるがその瞬間、スライムがほほ笑んだのを見過ごさなかった。刃をそのままに身体を右にそらす。次の瞬間、雷鳴と共に弾丸が腕の直ぐ傍を通過する。そのままお互いの腕をつかんでは撃っての、ドッグファイト状態になる。さてどうしたものか。
サンダーバレットがゼロ距離が撃ち込まれて同位属性反射で防ぐ。反動で少しよろけた瞬間を狙って、サンダーバレットを弾き飛ばす。
『サンダースパーク』
ゼロ距離で首のあたりから全身を狙って打ち込む。魔法適性がないので威力は前回ではないがそれでも体を吹き飛ばす。
煙が消え去り、わずかに残った箱上のモノからクリスタルが生えてきて再び僕の姿が現れる。
<おい、こっちのを倒したかと思ったら復活したぞ、どうなってる?>
ボイスチャットからグッタの悲鳴のような声が聞こえる。撃破したにも関わらず、復活したと言う事は、本体が別にあるのか?
だとしたら一度作戦会議をしないといけないな・・・。
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