第49話

「職人を受け入れる?」

地底世界から酒造りを学びに職人を派遣したいと打診があった。

どうやら、地底世界でも日本酒が受け入れられたらしい。


「職人はいいとしても、地底世界で米と水は用意できるんでしょうか?」

酒向きの米と良い水がないと職人が育成できても、地底世界で日本酒を作る意味がない。


「水は綺麗らしいぞ。米も育成可能だそうなので、こちらから数種の米を持ち込んで、最終的には地底世界オリジナルの品種を目指すらしい。」

地底人は酒が好きだとは聞いてはいたが、その情熱までは知らなかった。


「元々醸造酒の文化はあったらしいけれど、原料に米を使ったものはなかったらしい。そこに蒸留酒が受けたことに気をよくした商社が日本酒などの醸造酒を持ち込んだのが今回の話の発端だよ。」

醸造酒を作っていたと言うことはビール系が多かったのだろうか?


今回の派遣先候補には、味噌会社と醤油会社も含まれていると言う話なので、彼らにも和食が受け入れられたと考えて良いのかもしれない。


醸造は発酵学と密接に関連している。地底世界での発酵に対するブレークスルーが起こる日も近いかもしれない。

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