第11話

「はぁ。」

いつの頃からか「お祈りメール」と呼ばれるようになった不採用通知を見て、ため息をつく。


今現在、火星に行こうとすると「宇宙飛行士」か「長期閉鎖空間試験受験者」の2択だ。

宇宙飛行士は年齢的に駄目。受験者は書類選考までは進んだが、先方からお祈りされてしまった。

「他に手段はあったかねぇ…。遠回りになるが月面基地での仕事を探してみるか」

そんな事を考えていると、眼鏡形端末に


「地底人発見される。地底にコミュニティがある模様。」


とのニュースが。


「よし。火星人探しは諦めて、地底の国に行ってみるかな。地底人も細かく分けたら異星人でしょ、きっと…」

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