第4話 月と太陽.....と胸の問題

☆(鴨川佐奈子)サイド☆


私のイッチー。

探し出すのに相当苦労した。

どれくらいかと言えば全国公演の為に日本中を渡っている時に.....隙をみてから情報で探していた。

そしてこの街に行き着いた。

もう離さない。


イッチーは私のものだ。

そしてイッチーを傷付ける者はこの世から情報で.....デジタルタトゥーでも何でも排除してやる。

イッチーは傷付けさせやしない。

もう2度と傷付けない。


思いながら私はイッチーに愛妻弁当を食べさせた。

私が2時間頑張って作ったお弁当だ。

イッチーが気に入らなくても出すつもりだった。

そしてイッチーは気に入ってくれた。

嬉しいと思う。


「そいでイッチー.....これからどうするの?」

「ああ。俺か。.....俺はちょっと文芸部に顔を出そうと思ってな」

「文芸部に入っているの?」

「そうだな.....お前も部活をしたらどうだ?ちょうど良いし」

「なら文芸部に入る」

「何でだよ。.....俺の所属している部活は陰キャの集まりだぞ」


良いんだ。

私はいっちーの側に居られるのならそれで良いのだ。

そう。

私がイッチーを射止めるから。

どうせ私しか勝たない。


「.....ねえ。イッチー」

「何だ?」

「将来.....就職するの?イッチーは」

「それはまあそうだな。就職しないとお金が入らないだろ」

「イッチー。.....私ね」

「.....ん?」

「私、20億円稼いだ」


イッチーは目をパチクリしてから「は!!!?!」という感じになる。

そりゃそうだろうね。

20億なんてそんなもん普通の人じゃ手に入らないから。


でも私は死ぬ気で頑張ったから。

そうだ。

全てはイッチーの為に。


「.....だから私が養うから。.....問題ないよ?」

「い、いやしかし.....20億円あったとして泡銭になったら大変だ」

「これからも印税は入ってくる。私が作詞作曲した曲も10曲ある。.....有名な曲だから.....だから問題はないよ」

「しかし.....」


イッチーは「でもやっぱり俺自身は就職するよ」と回答した。

そんな真面目なイッチー。

ああ.....やっぱり最高だ。

私の彼氏に相応しい.....憧れる。

どんなイケメンよりもイケメンだ。


「じゃあ文芸部に行こう.....か」

「ああ。.....うん」


そして私達は文芸部に向かう。

それから文芸部と札のあるドアを開けると.....「やあやあ」と声がした。

そこにボンキュッボンの美少女が居た。

しかもギャルの様な。

固まる私。


「初めまして。.....私は八田はるか(やたはるか)だ。3年生だ。噂は予々聞いてるよ。.....遠山さん」

「そうなんですか?」

「ああ。君の噂はもうこの学校に転校して来る時点で有名だったよ」

「あらぁ.....恥ずかしいですね」


私はその姿を見ながら眉を顰める。

このおっぱい星人め。

思いながら私は白衣姿のその八田先輩を見ているとイッチーが「先輩。今日も際どいっすよ.....服装が」という感じで(やれやれ)な感じになる。

私はイッチーをジト目で見る。


「イッチーのすけべ」

「この女子高生はまるで服装に気を付けない。胸がでかいしな。.....だから指摘してやっているだけだぞ」

「.....ふーん」


にしてもこのおっぱい.....羨ましい。

そして子作りする時に便利そうだ。

妬ましいもんだ。


思いながら居るとドアが開いた。

それから銀髪の碧眼のとてつもない美少女が入って来る。

その事に対して「やあ」と挨拶する八田先輩。


「サチナ。座ってくれたまえ」

「.....この人は」

「.....この人は遠山さんだ。日本中で有名なアイドル様だ。興味あるかな?」

「.....ない」


そして銀髪の美少女は読書をし始める。

腰まである銀髪で.....碧眼。

それからお人形さんの様な顔をしている。

まるで.....アイドル.....!?


「.....ちょっと。イッチー!陰キャばっかりじゃなかったの!!!!?」

「待て待て!陰キャだよ!サチナは!」

「サチナさん!本名は!?

「サチナ・ウォルゲート・玲奈.....」

「.....くぅ.....可愛い.....し.....名前が格好良い!!!!!」


顔を覆って悶絶する私。

するとドアが開いた。

そして今度は金髪の女子が入って来る。


金の.....碧眼で.....短い髪の毛だが。

相当に美少女。

またかよ!!!!?

クァ!美少女ばっかりだよ!


「あっれ?.....ヤダッチ!この娘は?」

「ふむ。新しいこの部活の生徒だ」

「そうなんかー。.....あ。アタシ、遙!マルカ・ウォルバック・遙やで!よろしゅうなー」

「日本語が.....関西弁.....」


「関西っていうかまあ完璧エセやで?よろしゅーな」とツッコミを入れる遙。

私は困惑しながらも「は、はい」と返事をした。

それから八田先輩を見る。


八田先輩は「取り敢えず部室生も揃ったな。で?遠山佐奈子さん。君は入部希望なのかね?」と聞いてくる。

私は見渡してから「当たり前ですよ!!!!!こんな美少女だらけの空間に男一人!?ありえないですよ!!!!?私が監視します」と絶句する。


「それは助かるな。君も美少女.....おや?今気付いたけどそういえばこの教室には最早女子と1名の男子しか居ないな!あーっはっはっは!!!!!ハーレムじゃないか!!!!!」

「もー.....先輩。そういう事は言わないで下さい.....」

「まあまあ良いじゃないか。ヤマキ。取り敢えず部活を始めるぞ。みんな」


そして私は額に手を添えながらやれやれと首を振る。

それから部活は始まった。

まさかこんな事になっているとは.....。


まさに月と太陽な状態だな。

銀髪と金髪だし.....美少女だし!

先輩に至っては胸が大きいし!!!!!

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