怠け者のモノローグ

桜丸

一節 なんでもなくて、なんにもない。

ここでは僕の人生について語ろうと思う。しかし僕の人生は、あまりにくだらないちっぽけな人生である。こんな僕の人生を、取り繕ったぴかぴかの文字で飾るのはなんだか悪い気がするので、喩えずまっすぐ、話そうと思う。とはいっても、実際は齢十五にも満たない産毛のようなものであって、一万文字も要さないちっぽけなお話である。それでも良いのなら、この続きを目で追って頂きたい。

前置きが長くなったが、まず僕の現在について少し話そう。今は中学一年の冬で、今のところ順風満帆に過ごしている。とはいってもその通っている中学というのが、通信制中学なのである。これだけで分かったと思うが、私は悪い意味で他の生徒と違うのだ。

学校には馴染むことが出来ず、親には迷惑をかけ続け、あまつさえこれを書いているのが平日の真っ昼間だと言うのだから、もう人として終いなのではないかと思うこともある。

まあこんなことを言っているが、私だって親に迷惑をかけていることに、それなりの申し訳なさとそれなりの罪悪感を抱いているのだ。ではなぜ学校に行かず、だらだらとエッセイなど綴っているのか。そう言われてしまえば何も言い返すことは出来ないし、僕だって頑張ろうとはしているのだ。まあこんな男の「頑張ろうとしている」なんてだれも信じないだろうし、信じてもらわなくても構わないが、それでも頑張ろうとしているのだ。

いや嘘をついた。本当はなにもしないで生きていたいと思っているし、周りでは僕みたいなやつの中で、僕だけが違うんだと言う雰囲気を出して、真面目に真摯に生きようとしているフリをするそんな人間なのだ。

ここまで見ていただいて分かったと思うが、僕は陰鬱とした言葉しかはけない人間なのだ。一応薬を飲んで感情をコントロールしてはいるが、もとがこんな人間なので、あまり意味がないのだ。今までの人生では、こんな思いをしたことがなかったのに。どこかで外れたネジが見つからないままだ。

ともかく、これからは僕の人生を事細かに語っていくが、この中で、僕がこうなった何かを見つけることが出来たなら、この文章を書くのは辞めにしようと思う。それまでこんな僕の声を、盗み聞きしてくれたら幸いだ。

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怠け者のモノローグ 桜丸 @2010514

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