詩集「深淵ノ白夜」（完）

第13話「元気でな」

まぁ人生など

あってもなくても同じだ

死んでもいいか、と

そう呟きながら息を吸ってる

そもそも生きる事が余計な手段だ

最終的に死ぬのなら

なぜ生きる時間が必要なのか

創造主は人々に何を望んでるのだろう

まぁ、どうでもいい

生きてる間は生きていく

それが正しいとは思うが

わざわざ金を稼いで汗をかいてまでして

なぜ生きる必要があるんだ

僕には分からない

まぁいいか

疑問にしたところで答えなどない

じゃ行くよ

君は生きるだけ生きて行くがいい

僕は極力努力せず

ただ死体同然に生きるよ

分かってる

生きる事も楽しいと

だが僕には叶えたい夢もない

それに友達もいない

それぞれ違う現実に居るんだ

しょうがないよな

僕は一人で正直死にたい

だから生きようなんてむしろ死ぬより怖いんだ

だから死ぬんだ

でも飛び降りるのは怖い

だから時間と共に死ぬか

殴られ続けて死ぬか

そのどっちかかな

君はいいな

僕を励ましてくれるなんて

天使みたいだ

出会えて良かった

だけど僕と君は画面越しの関係

君みたいな人が僕の傍に居ればよかったな

じゃあね。

楽しんでな。

俺の事は忘れていい

ただの情けない村人Cくらいだからさ

じゃ元気でな。