第24話 光、ともみと会う
今日は母からの指示はなく、10分前にやってくることができた。2回連続の遅刻をしなかったことに、そっと胸をなでおろした。一度目は許してもらえても、二度目はそうはいかない。
「天音さん、奏楽さん、お待たせ・・・・・・」
光、ともみはスカートが異様に短い。子供くらいの背丈なら、パンツは完全に丸見えだ。
「七瀬君、今日は遅れずにやってきたね」
「前回は用事を押し付けられたから・・・・・・」
光は当たり前のことをしただけなのに、隆三の頭をなでなでする。心地よさの中に、恥ずかしさもあった。
「天音さん、子ども扱いしないで・・・・・・」
「ごめんごめん。ついついやってしまった」
くしで整えた髪の毛は、くちゃくちゃになってしまった。
「ともみんと相談して、カラオケにしようと思っているの。七瀬君はどうかな?」
二対一の状況で断る選択肢はない。隆三はOKを出すことにした。
「いいと思うけど・・・・・・」
ともみは前触れもなく、隆三の左手を取った。
「カラオケボックスに向けてレッツゴー」
グループで行動していたときは、こんなに陽気なキャラクターではなかった。隆三は知らなかった一面を見ることができ、ちょっとだけ嬉しくなった。
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