第2話 用済み男は不要(沙月視点)
隆三と破局した理由はただ一つ、他に好きな男ができたからである。見た目もさえず、取り柄のない男は完全に用済みだ。
三流男と交際していたのは、彼氏を作っているという事実を作るため。誰とも交際できない=人間の恥と呼ぶにふさわしい.
隆三の名前をラインの履歴から削除したあと、ブロックをかけることにした。未練がましい男から、よりを戻したいといわれるのは避けたい。長所のかけらすら感じない男は、暇つぶしの相手でしかなかった。
私は美人、頭もいい、性格も完ぺきといった、非の打ちどころのない女。声をかければ、あっという間に意中の相手をゲットできる。凡人で長所のない男とは、住む世界が異なる。凡人はどんなにあがいても、ほしいものを一つも手に入れることはできない。
新しい恋人を作ったら、いろいろなところに連れて行ってあげよう。頭のいい女の考えるデートプランは100点満点。どんな男だとしても、満足させることができるはず。三流に生まれた人間とは、根本が異なっている。
沙月は紅茶を啜った。いつもは苦く感じられるのに、今日はとっても甘く感じられた。用済み男と離れたことによって、プラス思考になったおかげだと思われる。三流男は疫病神そのもの。私の傍には、絶対にいてはいけない。
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