第3話ばけものの住処

 田中が110番をして15分程度経過後お巡りさんが近隣の交番から2名やってきた。

 電話のときに遺体や付近のものに触れないようにと言われたが玄関の手すりや台所にあるジャケットに触れてしまっていた。

 その内容を説明しお巡りさんにここに来た理由などの簡易的な質問に坦々と答えすぐに応援が呼ばれた。

 人数は40人程度の警察官が来て直ぐ様にバリケード、仮設テントが設置された。

 警部さんが二人の前に現れ個々にパトカー内で先程の警察官と同様な質問をされたので同じように答えた。

 遺体の鑑定など室内の調査が始まるため本日は帰ってよいと返された。


 次の日、水谷と田中は普段通り出社すると原さんが谷口はまだ見つからんのかや使い物にならないとガミガミと威張っていたが11時頃になると原は電話越しにペコペコと頭を下げていた。

 お昼休憩に入る直前に昨日あった警部と親会社のお偉いさんが入ってきて原さんが呼び出された応接室へと入っていく。

 その日は原さんが返ってくることはなく、終業時間になり、3件の案件を副社長に相談し案件を断りの電話を入れて帰宅した。

 水谷は帰宅すると家には同居している恋人のあおいがいた。

 さくらは部所違うが同じ会社に務める事務員だ。

 さくらとの出会いは會社の飲み会で意気投合し、 それから飲み会やチャットなどを重ねて付き合い始めた。

「今日は帰宅が早いのね」

「谷口先輩の家で死体があって部所は荒れててね仕事どころじゃないのだよ。」

 昨日、帰宅後さくらに谷口先輩の話はしていてさくらは知っていたが警察が会社に来るまでさくらの周辺の人物は何も知らなかった。

「先輩の失踪でお仕事の案件は無くなったから当分は早く帰れそうだ。」

「谷口さんには失礼だけどゆっくりして今のうちにからだを休めておかないと、原さんはまだ貴方の上司なんだから」

 出来立ててで暖かいご飯を食べるのは久しぶりだ。

 いつもは残業上がりでラップにくるまれた冷めたご飯を一人で食べるのがいつもだから二人で食べるのはいつもより美味しい。

 早く寝て明日に備えよう。

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