第2話ばけものがきえた
「谷口先輩おつかれ様ですようやく家に帰れますね」
「あぁ、水谷くんもおつかれ大変だったね~原さんが連絡忘れで変更内容言うの忘れて打ち合わせ時にへましたのを確認しないお前たちのせいだって言ったときはびっくりしたね~今日は帰って明日頑張ろうね」
これが最後の会話であった。
次の日、9時に出勤するといつもは一番乗りの谷口先輩がいなかった。いつもなら手洗い場で歯磨きをしている姿を目撃する。
10時会社の朝礼が始まり必要なのかわからない社歌を歌い社長のくだらない長話を聞いたときにも谷口さんの席だけ空いていた。
上司の原さんが全部所に「谷口を知らんか」と聞きまわり誰も知らない。
原さんがタバコ休憩に出たときこっそり電話をしてみたが留守番サービスがなるだけであった。
次の日なっても谷口先輩は現れなかった。
原さんは新事業を三軒も頂いてきて私と同期の田中に資料を投げて今週中だからと怒り口調で言うがとてもではないができる量ではない。
原さんに田中と一緒に不可能だと告げに行くと谷口を引っ張り出してやれと一点張りいつもなら谷口さんが撒かせてと言いつつ夜な夜なやってギリギリ間に合ってるがその時よりも量が多くとても無理だ。
しかし、谷口さんはどこに行ったのだろうとても仕事ができ後輩にとても優しい人で社内では夜逃げしたのではと噂が耐えなかった。
本日の夜、皆が帰った頃田中と相談をして谷口さんの住むアパートに行くことになった。
谷口さんの住むアパートは私達の住む家とは逆方向で地下鉄で二駅行くところにあった。
深夜でもあり街灯が少ない住宅街はおばけでも出るのではないかという恐怖感があった。
地下鉄の駅の北口のからでて10分程度歩くとアパートはあった。
部屋は六部屋あって年期がある建物で今の若いものは住みたがらず自分で家賃のやすいマンションを探し住んでいる。
外階段を登り一番の右の部屋に行きインターホンを押すが反応がない。
田中にもう一度押すかと確認を取り押すが応答がなく田中がドアを強くノックし「谷口先輩いらっしゃいますか」と大声でいうが応答はない。
無意識にドアノブをひねるとドアが空いた。
ドアが空いたため「谷口先輩失礼します」とドアを開けるといつも谷口先輩が履いてる革靴が右足の革靴がひっくり返りながら両側投げ捨てられている。
田中と二人で靴を揃えて入るとすぐにキッチンとリビングがあり、椅子にはスーツのジャケットとネクタイが椅子にかかっている。
生活感はある
コンロの上には小さな鍋があり中には冷めたわかめのたっぷり入った味噌汁が鍋の半分程度入ってる。
「水谷!やばいぞこっちにこい!」
田中大声で叫ぶ。
不意だったためびっくりしたが叫び声をしたところに行くと寝室の床に小太りの男が仰向けになって倒れていた。
一瞬、谷口参加と思い谷口さんと叫びつつ体をさすったが体は冷たくなり固くなっていた。
死体の体をさすっていると「水谷!これは谷口さんではないよ」と言いつつからだを引っ張ってくる。
確かに谷口さん高身長で痩せ気味でここに寝ている男は小太りで目出し帽をしているため年齢まではわからないがご高齢だ。
男はお腹がぱっくりと裂けてそこには虫がたかっている。
とりあえず電話だと田中は胸ポケットからケータイ電話をとり警察に電話をするのであった。
衣類は散乱しているため物取りなのだろうかしかし、谷口さんはどこにいるのだろうか不安につのるのであった。
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